道鏡建立の由義寺で塔基壇見つかる 七重か、高さは60~70メートル? 都の寺に匹敵 大阪、法王の権力示す(1/2ページ) - 産経WEST
奈良時代に女帝・称徳天皇と僧道鏡が建立した由義寺(弓削寺)跡とされる大阪府八尾市の東弓削遺跡で、1辺約20メートルの塔基壇が見つかり、市教育委員会が9日、発表した。基壇の規模から推定すると、塔の高さは60~70メートルで七重塔だった可能性があるという。遺跡では昨年、瓦が出土していたが、遺構が見つかったのは初めて。
■道鏡シンボル巨大タワー…東大寺に次ぐ規模
東京学芸大の木下正史名誉教授(考古学)は「寺の実在が確認できた。平城京の国家寺院の塔に匹敵し、法王となった道鏡の権力を物語っている」と話している。
基壇は正方形で、粘質と砂質の土層を交互に積んで突き固めており、削られていたが高さ70センチ分が残っていた。基壇の大きさは、平城京(奈良市)にあった東大寺の七重東塔(1辺24メートル)には及ばないが、薬師寺東塔(同13・4メートル)を上回り、大安寺七重塔(同20・4メートル)や各地の国分寺の七重塔と同規模という。
塔の礎石とみられる巨石も1個見つかった。石には焼け跡があり、市教委は、遅くとも鎌倉時代より以前に焼失したとみている。基壇は掘り起こされた跡が多くあり、柱の数など具体的な構造の解明は難しいという。
東弓削遺跡(由義寺跡)の現地説明会の開催について | 八尾市
東弓削遺跡(由義寺跡)の現地説明会の開催について
[2017年2月9日]
今回の調査によって、『続日本紀』に記載されているものの、これまで幻であった称徳天皇と道鏡が建立した由義寺の位置が明らかになりました。さらにその塔基壇は、大安寺(奈良市)や諸国の国分寺に匹敵する規模の基壇であることがわかりました。
つきましては、現地の発掘調査現場を公開します。
■日 時
■場 所
JR大和路線 志紀駅下車、東へ徒歩約10分
近鉄大阪線 恩智駅下車、南西へ徒歩約25分
※当日、出土遺物も展示します。 ※駐車場はございません。
当日の連絡先(文化財課):TEL 072-924-8555
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