【北朝鮮砲撃】“海の火薬庫”で予想通りの軍事挑発 金正恩後継体制の業績づくり? (1/2ページ)
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮による軍事的挑発・冒険は予想通りだ。北朝鮮は先ごろ、金正日総書記の3男、金正恩氏を後継者として公式に登場させた。金正恩後継体制のための“軍事的業績作り”として突出行動は必至とみられていた。
北朝鮮は現在、「その内外政策はすべて後継体制づくりのために動いている」(韓国情報筋)。後継者として内外に明らかにされた金正恩氏の肩書は「軍大将」と「党軍事委員会副委員長」である。
北朝鮮としては「先軍思想」を体制スローガンに、軍事独裁のまま後継体制を固めるためには、まず「金正恩大将の軍事的業績」や「軍事的偉大さ」を国民に印象付けなければならない。事件は「金正恩軍事作戦」とみていい。
“海の火薬庫”として南北間で軍事衝突が繰り返されている“西海5島”付近はその格好の舞台だ。この3月、内外を驚かせた北朝鮮の魚雷による韓国哨戒艦撃沈事件も同じ海域だ。北朝鮮ウオッチャーたちによるとこの事件も「金正恩後継体制の業績作り」という見方が一般的だ。
北朝鮮は韓国への軍事攻撃について、対外的には決まって「韓国の挑発が先」などと弁明する。60年前の朝鮮戦争以来そうだ。今回も同じ態度を取るとみられるが、内部的には「敵に対する偉大な英雄的勝利」とし、金正恩崇拝キャンペーンに利用するはずだ。
NHK TV
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