最近の公園には、さまざまな遊具がありますよね。昔ながらのものから最新のものまで、種類も豊富です。ですが、「名前がわからない…」という遊具も実は多いのではないでしょうか? そこで今回は、パパママの子ども時代にもあったものから最近よくみかけるようになったものまで、公園にあるいろいろな遊具の名前を調べてみました。
地域によっては名前が異なる場合もありますので、あくまで参考としてください。
定番&最新遊具の名前
おなじみのものから最近よくあるもの、珍しいものまで、いろいろな遊具の名前を調べてみました。公園遊具を手がける「株式会社丸山製作所」の代表で、日本公園施設業協会の技術委員長・東京支部長も務めている丸山智正さんにお話を聞きました。
ジャングルジム
こちらはパパママにもおなじみのジャングルジムです。
このほかにも円形をした可動型の「回転ジャングルジム」などもあります。また、輪が繋がったトンネル型の遊具は「リングトンネル」といって、これもジャングルジムの仲間だそうです。
ブランコ
こちらも誰もが知る子どもが大好きな遊具ですね。
バケット型ブランコ
赤ちゃんでも乗ることができるように作られたブランコです。親が乗せてあげることが前提なので、子どもの手が届かないように地面から高い位置に設置されています。
シーソー
シーソーも昔からある遊具ですね。
最近では、大きなアーチを描いた「弓形シーソー」などがあります。
滑り台
写真は一般的な滑り台ですが、ほかにも滑る面が広い「ワイド滑り台」や、滑る面がローラーになっている「ローラースライダー」などがあります。
ワイド滑り台は、両脇に足を突っ張るところがないためブレーキがかけにくく、子どもを抱えて乗ると危険とのこと。また、最近のワイド滑り台は滑走面に「グリッサンド」という樹脂板を使用していて、メーカーによっては「グリッサンド滑り台」と呼ぶ場合もあるそうです。
また、ローラースライダーは思った以上にスピードが出たことに驚いた子どもが足でブレーキをかけたところに、後からついてきた大人がぶつかってしまい、足を骨折する事故が多いそうです。できるだけ子どもだけで滑ったほうがよいのですが、大人が一緒に滑る場合は十分に気をつけましょう。
うんてい
パパママにもおなじみのうんてい。写真は「山型うんてい」という名前がついています。ほかにも、手をかけるはしごの部分が水平になっている「水平型うんてい」などもあります。
はん登棒
腕と足を使って登っていく遊具です。「登り棒」の名で覚えている人も多いと思いますが、正式な総称は「はん登棒」といいます。
コンビネーション遊具(複合遊具)
最近の公園にはおなじみの遊具ですね。公園に遊具を設置する際には、遊具ごとに決められたスペースを確保する必要があるのだそう。公園が狭く、たくさんの遊具を設置するのが難しい場合には、このような複合遊具が置かれる傾向にあるそうです。
児童用の高難度系遊具もあります。使いこなすにはちょっと難しい遊具です。子どもが挑戦できる年齢になったら遊ばせたいですね。
ロープウェイ
ロープにつかまって移動する滑走系の遊具です。
「ターザンロープ」という呼び方もあります。
スプリング遊具
バネの揺れを使って上下に揺れて遊ぶ遊具です。動物や乗り物などいろいろな形のものがありますね。
リングネット
ネットが張られたトンネル型の遊具です。あまり見かけない珍しい遊具ですが、アスレチック感覚で子どもが楽しめますね。
平均台型遊具
写真のようなものから、タイヤを使ったもの、丸太を使ったものなど、平均台のようにバランスをとりながら遊ぶ遊具は、平均台の仲間です。
ロッキング遊具
スプリング遊具と混同しがちですが、振り子のように前後に揺らして遊びます。写真は1人乗り用ですが、2人乗りや3人乗りのものもあります。
ザイルクライミング
ロープが張り巡らされた塔のような遊具です。高さもあるのでかなりスリリングですが、難易度が高い遊具です。遊ぶときに緊張感があること、自信がある子どもが挑戦することなどから、意外と事故は少ないそうです。
ふわふわドーム
白い山型のトランポリンで、なんと日本にしかない遊具だそうです! この遊具を見た外国の方は「マシュマロマウンテン」と呼んでいるとのこと。空気の圧力や斜面の角度など、事故が起きないように設計されています。
タイコ橋
高さ2m以下のもので、上に登って遊びます。形は「うんてい」に似ていますが、「登る」という動作で遊ぶ遊具なので、実はジャングルジムやはん登棒の仲間といえます。
象形遊具
意外と多いのが、動くことのないこの遊具。いろいろな公園にありますよね。動物のほかにも、白菜やにんじんなどの野菜を模したものなどがあります。
公園の遊具には、その地域の呼び方や仲間内での呼び方など複数の名前が存在するので、初めて名前を知った遊具も多かったのではないでしょうか。
懐かしい! 姿を消した遊具たち
パパママ世代が子どもの頃によく遊んでいたけれど、今はすっかり見かけなくなった遊具も紹介します。当時は人気を博していたものの、安全上の理由などから姿を消した遊具がほとんどです。
回旋塔
パパママの時代には、たくさん見かけた「回旋塔」。今ではほとんど見かけなくなりました。勢いよく回しすぎて手が離れて飛ばされたり、無茶な乗り方で大きなケガに繋がったりと、事故も多く撤去が進んだようです。
箱型ブランコ
こちらも昔の定番の遊具で、昔はあちこちの公園で見かけたのではないでしょうか。もともとは小さな子どもと付き添いの大人がゆっくりと揺らして乗るように作られたものですが、大人数で乗る、大きく揺らすなど、破損のケガの原因になる乗り方が流行ってしまったそう。また、地面とブランコの隙間に子どもが入り込んでケガをしてしまうなど、見た目よりも危険が伴うためほとんどが撤去されました。
遊動木
前後に揺らして遊ぶ遊具ですが、立ち上がったまま乗ったり、思いっきり漕いだりすることで、思わぬ事故につながってしまうため、ほとんど見かけなくなりました。
どれもパパママには馴染みのある、なつかしい遊具ですよね。ですが、安全基準の見直しなどにより「ふさわしくない遊具」とされ、次々と姿を消していったということです。少し寂しいですね。
安全に楽しく遊ぶために
公園の遊具で事故にあう一番多い年代は、圧倒的に小学校に入る前までの小さな子どもたちなのだそうです。一体、なぜなのでしょうか。
「昔からの遊具は、小学生以上の子どもを対象に作られたものがほとんどです。そのため、小学生より小さな子どもが使用すると、隙間から落ちたり、手や足を挟んだりしてしまい、思わぬ事故につながってしまうのです」
体の大きさが違う子ども用に作られている遊具では、小さな子ほどケガをしやすいようです。
また、最近の遊具には、対象年齢が明記されているものもあります。
明記されている遊具は、対象年齢に応じて、落下したり、手足を挟んでしまったりしないように設計されているとのこと。
遊具点検も、子どもがどのように遊ぶのかを想定しながら念入りに実施されているので、遊ぶ前にはしっかり対象年齢を確認しましょう。
「安全に遊ぶのはもちろんですが、子どもはちょっとした危険の中から身を守る力を身につけるので、神経質にならずに見守ってほしい」と丸山さん。小さな子どもが遊具を使うときは、自由に遊ばせながらも近くで見守ることを忘れずに。
時代の変化とともに公園遊具も変わり続けているようですね。いろいろな遊具を探しに、いつもとは違う公園へ足を運んでみてはいかがでしょうか。