◆ AN11/22 水 朝刊
北朝鮮が「軍事衛星」発射 予告海域に一部落下
ガザ統治議論「即時停戦が条件」 副首相が単独会見 パレスチナ自治政府
経済対策、深まらぬ論戦 首相、苦しい答弁に終始 衆院予算委
折々のことば:2917 鷲田清一
くろうとはどの道の人も、みなあと片付けがうまい。 (幸田文)
(天声人語)自然の摂理に抗うには
〈妻のみが話しつづけて退職後第一日の午前は終(おわ)る〉武田弘之。夫にとって第二の人生が始まった日の光景である。もう縛られることはないのに、時間が気になるのは長年の習慣か。妻の立場で言えば、しゃべり続けたのは少し寂しそうな夫への思いやりにもみえる▼▼▼▼▼〈やさしさもりんご一つの距離おきてかたみに暮らす熟年夫婦〉前田靖子。この絶妙の距離感は、苦楽を共にした日々がもたらしたものか。難しいけれど、まあぼちぼちと。
◆11/22 水 夕刊
ガザ、人質50人解放へ 4日間の戦闘休止と引き換え
北朝鮮「軌道へ正確に投入」 日本「現時点で確認されず」 「軍事偵察衛星」発射
パーティー収入説明、幹事長に指示
バッハ会長、馳知事発言「知らない」
素粒子
ケネディ元大統領は第1次大戦を招いた指導者らの誤算と相互不信、無責任を描いた「八月の砲声」を愛読した。
◎
閣僚らにも薦め、「ヘマをして戦争にのめり込んだりはすまい」と語った。それでもベトナムの戦火を収められず。
◎
ケネディ暗殺から今日で60年。砲声はやまず、警報が響き、血が流れる。繰り返される誤算、相互不信、無責任。
◆11/23木 勤労感謝の日 朝刊
ハマス、人質50人解放へ 4日間戦闘休止、条件に イスラエルと合意
北朝鮮の衛星「軌道に進入」 韓国軍が発表 日本は「分析中」
パーティー収入、説明指示 首相、各派閥の訂正問題巡り
折々のことば:2918 鷲田清一
「お母ちゃん、僧侶になったから、お経を読んでやるわな。一発目があんたやで」
(竹下暁代〈あきよ〉さん)
(
(天声人語)持続可能な観光地とは
水や家財を載せて運河をのんびりと行き交う小舟。広場で遊ぶ子どもたち。ベネチア出身の友人が、1940年代に撮られたという白黒映像のリンクを送ってきた。「昔々、ベネチアには普通の暮らしがあり観光客はいませんでした」と、皮肉っぽいメッセージが付いていた▼▼▼▼▼できるだけ多く来て欲しいではなく、どれだけ受け入れられるか。そこから始めるしかないだろう。「三方良し」の対策は、たぶんない。
◆ 11/24金 朝刊
企業献金、党支部へ34億円 国会議員430人が代表、「抜け穴」指摘 2021年政治資金
ガザ人質13人きょう解放 午後から戦闘休止 カタール発表
元慰安婦、逆転勝訴 日本側に賠償命令 「主権免除」認めず 韓国高裁
感謝も歓喜も、38年分 阪神優勝パレード
折々のことば:2919 鷲田清一
肩叩(たた)きの間中、母と弟は議論していた。どちらもあとへ引かない。
(増田れい子)
(天声人語)別人にはなれない
過去を捨て、別人として生きる。そう決めた「彰子(しょうこ)」は、犯罪を重ねて他人の戸籍を乗っ取っていく。31年前に出た宮部みゆきさんの小説『火車(かしゃ)』は、いま読んでも恐ろしい。彰子は常に同年代で身内のいない女性を狙う。自己破産を知った婚約者に問い詰められ、姿を消す▼▼▼▼そ▼冒頭の小説で、彰子は乗っ取った戸籍を「とことん自分のもの」にしようとするが、最後は刑事らに追い詰められる。いくら戸籍をもてあそんでも、別人になることはできない。
◆11/24 金 夕刊
パレット、にじむ創作の秘密 ピカソ・ダリ・熊谷守一…茨城の美術館に350点
戦闘休止「短い期間で終わる」 イスラエル国防相
防衛相「物体が地球を周回、確認」
病院全体の損益、昨年度赤字
素粒子
知事3題。「ファンの顔を見て批判を続けられるのか」と大阪知事。人々の笑顔は職員のただ働きを喜んだからではありません。批判、続けます。
◎
「撤回したので一切発言することはない」と石川知事。ではお得意のブログで「アルバム作戦」の詳しい説明を。
◎
愛媛のじゃこ天「貧乏くさい」と秋田知事。暴言わび、じゃこ天買う県民に救われて。
◆ 11/25 土 朝刊
3派閥、新たな収入不記載か 二階派・安倍派・麻生派、22年報告書 資金パーティー
ハマス、人質25人解放 4日間戦闘休止 米報道
台湾総統選、野党一本化できず 三つどもえ、構図固まる
折々のことば:2920 鷲田清一
私は母のなかに……ときには純粋に身軽な孤独にひたりたいという欲求がなかったとは思わない。 (増田れい子)
(天声人語)
故郷へ帰る楽しみは 旅好きだった向田邦子さんは北アフリカ旅行から帰国してまず、のり弁をつくったそうだ。かつお節も敷き、おかずは卵焼きと肉のしょうが煮。『食らわんか』と題した随筆を読むと、よだれが出てくる。自慢の「海苔(のり)吸い」は梅干し、わさび、刻みのりを入れた椀(わん)に熱い昆布だしを張る▼▼▼▼▼和食がユネスコの無形文化遺産に登録されてから、来月で10年になる。この週末は、久しぶりにきちんとだしを取って、ふろふき大根でもつくろうか。
◆ 11/25 土 Be 朝刊
(フロントランナー)ぶぅふぅうぅ農園代表・中嶋千里さん 太陽と土、放牧で豚を育てる
◆ 11/25 土 夕刊
人質解放第1陣、イスラエル人は13人 パレスチナ人は39人釈放
温泉街の裏面、忘れぬツアー 「もうひとつの草津温泉」 湯治のハンセン病患者、排除の歴史
素粒子
資産流出を防ぐ措置なき自公国案。信教の自由や財産権を侵害する恐れがある、と。
◎
日頃は「人権」に熱心とは思えず、憲法を軽んじる言動が目につくのに、なぜか様子が違って。いえ、ただの独り言。
◎
生存権、幸福追求権、信仰を持たない自由……。大切な権利を侵され、奪われてきた元信者や家族たちの、長年の苦しみ、悩みに向き合う審議を。
◆11/26 日 朝刊
ガザ、最大量の物資搬入 イスラエル、39人釈放 ハマス、人質さらに解放準備
実相伝えたい、問い方変えた 長崎の被爆者、米で「語り部」
神戸、J1初制覇 サッカー
折々のことば:2921 鷲田清一
(天声人語)ストーンズと老いのかたち
理想の老いとは、何だろう。ロック音楽の代名詞、ローリング・ストーンズが18年ぶりに出した新作のアルバムを聴きながら、そんなことを考えた。しわくちゃのミック80歳、白髪キース79歳。ドラムのチャーリー・ワッツは2年前に逝った。結成60年を超える長寿バンドだ▼▼▼▼▼新作に続き、北米ツアーも予定される。ミックらの体を心配しつつ、ヨタヨタになっても頑張れと声援を送りたくなる。池田さんは言う。「ずっと一緒に育ってきたけれど、いまを生きている彼らが、一番好きですね」
◆11/27 月 朝刊
38空港・港、防衛力強化 自衛隊・海保が訓練 政府案
2日目、ハマス17人解放 イスラエル側39人釈放 一時決裂の危機
久しぶりの笑顔 戦闘、一時休止 ガザ
早期に首脳会談、日中韓外相一致
折々のことば:2922 鷲田清一
A person’s back tells me more than the front. (ソール・ライター)
(天声人語)被害者が名乗れない社会
日々のニュースを見ていて、以前とは変わったなと思うことの一つに、事件や事故の被害者の匿名の多さがある。どんな人が被害にあったのか。実名で詳しく報道するのが、悲劇の再発防止につながる。そう叩(たた)き込まれた世代の新聞記者としては、複雑な気持ちである▼▼▼▼▼今年も「犯罪被害者週間」が始まった。いま、あえて問う。被害者が名乗れない社会とは、何なのだろう。
11/27 月 夕刊
金箔、苦境でもきらめく 金が最高値を更新、インバウンド回復 国内生産ほぼ100%の金沢
第3陣、ハマスが人質17人を解放
人質解放、米国籍持つ4歳少女も
万博日本館の費用「360億円必要」
素粒子
イ いくら何でも常軌を逸す
ス 既に1万数千人を殺した
ラ ライフラインを寸断して
エ 延々と空爆。地上戦では
ル 累次の病院突入まで強行
× ×
コ これは自衛を超えた殺戮(さつりく)
ウ 撃つ度に恨みの種をまく
ゲ げに恐ろしきは憎しみが
キ 狂気を孕(はら)み増殖すること
× ×
ヤ やっと始まった人質解放
メ めざすべきは戦闘停止だ
ヨ 4日休止の後も、ずっと
◆11/28 火 朝刊
ガザ戦闘休止、延長へ 「2日間、両者合意」 カタール発表
18歳、恋心利用され1000万円 悪質ホスト横行、相次ぐ売春
LINEヤフー、個人情報流出 韓国経由、不正アクセス
折々のことば:2923 鷲田清一
街頭に相対していたのは、圧倒的で無力な戦車と、無力で圧倒的な言葉であった。 (加藤周一)
(天声人語)AIが描いた手塚治虫
手塚治虫は、締め切り当日なのに、代表作『ブラック・ジャック』が手つかずだったことがある。他の仕事を片づけた徹夜明けの脳みそで、手塚は土壇場から複数のあらすじ案をひねり出す▼▼▼▼ものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」。同じセリフをAIが書いたら、人は感動を覚えるだろうか。
◆11/28 火 夕刊
ガザ戦闘休止、2日間延長合意 人質解放・物資搬入、続く見通し
ゴッホの名画、奪還作戦 美術探偵、裏社会に沈んだ盗難品を追う
素粒子
天下のザル法「政治資金規正法」なればこそ。派閥のパーティーで不記載4千万円。
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政治と金といえば、あの旧文通費の公開もどこへやら。
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情勢不穏な今こそ日本政府の出番だろうに。2回目の核禁条約会議も傍聴すらせず。
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さらっと、さらに837億円やて。ほんまは、あとなんぼ税金を使うんやろ、万博。