明石市立天文科学館(あかししりつてんもんかがくかん)は、兵庫県明石市の東経135度日本標準時子午線の真上に建つ、天文学をテーマとする博物館相当施設である。
概要 [編集]
1960年(昭和35年)開館。現存する天文科学館の中では日本で最初に竣工された科学館としてその名を知られる[1]。一番館の玄関横に通る子午線上に漏刻が設置され、また「JSTM」(Japan Standard Time Meridian=日本標準時子午線)と表示された時計塔がある。この塔には、日本標準時子午線を示す標柱の役割もある。
1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災では館が被害を受けた[2]が、1998年(平成10年)にリニューアルオープンした。2010年(平成22年)に開館50周年を迎え、同時に建物が国の登録有形文化財に登録された。
プラネタリウムが特に有名で、伝統的な手動操作の主投影機に自動制御補助投影機を組み合わせて、学芸員の肉声解説による生番組を投影している。
16階の天体観測室には口径40cmの反射式天体望遠鏡が設置され、月1回実施される天体観望会で公開されている。
館の南側をJR西日本山陽本線(JR神戸線)と山陽電鉄本線が通っており、これらの鉄道路線からよく見えることから、明石のランドマークになっている。
主な施設 [編集]
- プラネタリウム
- 情報処理室
- 展示室
- 時のギャラリー
- 天文ギャラリー
- 特別展示室
- 観測資料室
- 天文サロン
- 日時計広場
- キッズルーム
- 展望室
- 天体観測室
- 塔時計
- 野外日時計
プラネタリウム概要 [編集]
カール・ツァイス・イエナ製プラネタリウムUniversal23/3(UPP 23/3) カール・ツァイス・イエナ製MCフレクトゴン 2.4/35で撮影
- 本体製造 - カール・ツァイス・イエナ社(旧東ドイツ)
- 機種 - Universal23/3 (UPP 23/3)
- 公開 - 1960年6月10日(2012年現在、日本国内で現役最古、世界でも5番目に古い現役大型投影機。また国内で最も長期運用[3]となる予定)
- ドーム直径 - 20m
- 座席数 - 350席
塔時計概要 [編集]
- 現在の塔時計は3代目。服部セイコーより寄贈を受けて1997年6月18日に設置。
- 文字盤直径:6.2メートル、重量:約4トン。
- 2代目塔時計も服部時計店(現・服部セイコー)より寄贈を受け1978年12月1日に設置[4]。阪神・淡路大震災で被災し震災発生時刻で停止した。1995年2月17日に仮復旧の後、1996年10月30日に震災復旧工事のため撤去され神戸学院大学へ移設。
所在地 [編集]
〒673-0877 兵庫県明石市人丸町2番6号
交通 [編集]
周辺情報 [編集]
参考資料 [編集]
- 「星投影 見えた長寿日本一 明石のプラネタリウム、保守・修理18年手掛ける」 明石市立天文科学館館長 長尾高明 (日本経済新聞 平成24年8月9日(木)朝刊 文化)
脚注 [編集]
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]