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この項目では、バス規格について記述しています。その他の用法については「サンダーボルト」をご覧ください。 |
Thunderbolt(サンダーボルト)は、インテルがアップルと共同開発した[1]高速汎用データ伝送技術。元となった技術はLight Peak(ライト ピーク)。コンピュータに周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つで、技術的にはPCI ExpressとDisplayPortを基盤としている。
概要 [編集]
ホスト機器にさまざまな周辺機器を接続するためのバス規格である。同時期に登場した高速汎用外部バス規格であるUSB 3.0の競合と認識されることがあるが、USBよりも多機能・高性能であり、ハイエンド向けの仕様となっている。
Thunderboltは開発当初、Light Peakと言う名前で呼ばれていた。このLight Peakは、単にデータの伝送路として設計されていた為、USBやEthernet、DisplayPort、IEEE 1394、ファイバーチャネル等の、どのようなプロトコルであってもLight Peak上でデータのやり取りを行う事が可能な、マルチプロトコル仕様であった。
しかし、Light PeakからThunderboltという名前に改名されて正式に規格策定された時、利用できるプロトコルはPCI Express 2.0とDisplayPort 1.1aだけとなった。
前身規格のLight Peakという名前の通り、開発当初は光ファイバーを使ったデータ伝送をする予定であったが、2012年3月現在、未だ完成・出荷には至っておらず、銅線を用いた規格が先に策定され市場に出荷された。なお光ファイバー使用時は、ケーブル長を銅線使用時の数メートルから、数十メートルまで延ばせるとしている。
銅線使用のケーブルについては、USBより強力な給電能力を持っており、最大10Wの電力の供給が可能である。また、ハブ型の接続のほか、DisplayPortやIEEE 1394のようなデイジーチェーン方式にも対応している。
データ転送速度は、上り線と下り線が共に10Gbpsの全二重通信である。コネクタの形状はMini DisplayPortが用いられている。
ThunderboltとUSB3.0の比較
規格名 | 仕様発行日 | 通信プロトコル | 符号化方式 | レーン数 | 最大転送速度 | 給電能力 | 最大ケーブル長 | 材質 |
Thunderbolt |
2011年2月 |
PCI Express 2.0 DisplayPort 1.1a |
64b/66b |
全二重2レーン (PCIeとDPで1レーンずつ) |
10Gbps ×2(双方向) ×2レーン |
10W (銅線の場合) |
3m (銅線の場合) |
光ファイバー 銅 |
USB3.0 |
2008年11月 |
Universal Serial Bus |
8b/10b |
全二重1レーン |
5Gbps ×2(双方向) ×1レーン |
4.5W (5V ×900mA) |
3m |
銅 |
発売済みのThunderbolt対応の機器は、2012年1月現在、ThinkPad Edge S430[2]、iMac、Mac mini、MacBook Pro、MacBook Air、Apple Thunderbolt Display、Promise Pegasus RAID[3]、Promise SANLink[4]、LaCie Little Big Disk[5]などである。
インテルは、通信プロトコルをPCI Express 2.0から3.0へ改定させ、2013年までに1Tbpsの転送速度を実現することをほのめかしている。[6]。
関連項目 [編集]
脚注 [編集]
- ^ Thunderbolt™ Technology: The Fastest Data Connection to Your PC Just Arrived Intel
- ^ Lenovoが新型「ThinkPad」を一挙発表、Thunderbolt搭載機も
- ^ PROMISEテクノロジー、最新Thunderboltテクノロジーを搭載した Pegasusストレージラインアップを発表
- ^ Thunderbolt™対応PROMISE SANLinkアダプタを発売開始 FC SANに新たな接続性を提供
- ^ LaCie 1TB Thunderbolt Little Big Disk ポータブルハードディスク
- ^ 新高速インターフェイス「Thunderbolt」についてよくある10の質問
外部リンク [編集]