吹田市立博物館開館20周年記念
大庄屋 中西家名品展
趣旨/
中西家は、吹田市岸部地区にあって江戸後期以降、淀藩の大庄屋として摂津国嶋下郡14ヵ村を束ねていた家です。儒学者・広瀬旭荘(1807~1863)が訪れ「其宅華麗、殆類侯居」(『日間瑣事備忘』)と讃じた豪壮な旧中西家住宅は、大庄屋時代の建築が残されており、平成15年、主屋(文政9年[1826]建造)等7棟が国の登録有形文化財に、平成18年には屋敷や屋敷図が市指定文化財となり、さらに翌年、吹田市へ寄贈されました。現在は「吹田吉志部文人墨客迎賓館」として一般に公開されています。
中西家には、主として江戸後期頃の文化を今に伝える数多くの資料が残されています。大坂画壇の長山孔寅や月岡雪鼎の絵画、京都を中心に活動した岸派の絵画をはじめ、大塩平八郎や頼山陽、佐藤一斎といった儒者の書、さらには茶道及び煎茶道の道具類や掛け物など、それらは京―大坂を結ぶ中継地として栄えた吹田の文化的特徴をよく表しているといえるでしょう。特に書画に関しては当時一級の絵師・儒者らの作品が残り、江戸時代後期から近代における中西家当主の幅広い交友や、文化活動に対する強い興味関心が窺えます。
本展示は、これまでほとんど公開されることのなかった中西家所蔵の美術・工芸品を、できる限り多くご覧頂くため、会期を前期・後期に分けて開催いたします。中西家を通して、吹田の歴史や吹田が担った文化交流の拠点的役割を知って頂けたらと考えます。尚、本特別展は吹田市立博物館の開館20周年記念展覧会です。
会期 4月28日(土)~7月1日
午後1時30分から「開会式」
コメント
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