6/28 水 夕刊
「踏みだす」、人吉から届いたら 見つめた爪痕・描いた青春、内村光良さん映画 熊本豪雨
プリゴジン氏との交渉、内幕語る ルカシェンコ氏
ウクライナの店に着弾、4人死亡
円安、一時144円台 7カ月半ぶり
素粒子
またまた総務省が官製通販「ふるさと納税」で手直し。
× ×
でも仲介業者のテレビCMが象徴する「制度のゆがみ」は温存。富裕層減税が続く。
× ×
服役中の河井元法相が証人として広島地裁に。自民党からの1億5千万円の使途の詳細は結局、あいまいなまま。
× ×
ファンならずとも、真相は気になる。歌舞伎界に激震。
◆2003 年 中国版
6/29 木 朝刊
転職促す「お祝い金」調査へ 介護・医療・保育の人材紹介業者 違反行為で紹介料稼ぎ 厚労省
反乱「虫のようにつぶされる」 プリゴジン氏説得の内幕
(統制の果てに 香港国安法3年:上)「香港政府、息苦しい」公務員次々離職 国安法あす3年
折々のことば:2776 鷲田清一
断食や不眠によって生理器官の慣れをうち破り、当事者を日常のリズム周期の外におくよう訓練する (アンドレ・ルロワ=グーラン)
(天声人語)大谷選手と変化球
米大リーグに流れる時間は速い。きのう、エンゼルスの大谷翔平選手の投球をテレビで見て実感した。球種の主体が、スイーパーから変わってきている。あのWBC決勝の最後に、トラウト選手へ鮮烈な一球を投げたのは3カ月前だった▼▼▼▼▼きのうの大谷選手は直球が中心で、落ちる球がよく決まっていた。ますます目が離せない。
6/29 木 夕刊
株主総会の季節 「コロナ後」、模索する企業
反乱関与か、ロシア軍副司令官逮捕
「プーチン氏は世界ののけ者」発言 バイデン大統領
日銀総裁「物価上昇で緩和修正も」
素粒子
税収は過去最高の71兆円台に。されど赤字国債頼りを続ける。大丈夫か、借金大国。
× ×
不正をわびつつ、原発には固執する。電力各社の株主総会。これでは何も変わらぬ。
× ×
札幌市が五輪汚職防止案。その前に招致の賛否を住民投票で問うた方がよいのでは。
× ×
周庭(アグネスチョウ)さんはどうしているのだろう。香港の国安法3年。
6/30 金 朝刊
食物アレルギー、児童生徒52万人 公立校調査、9年で12万人増 アナフィラキシー5万人
「侵略受ける国支援」 武器輸出の目的追加 自公報告書
強盗指示疑い、「ルフィ」逮捕 京都の事件
ロシア軍副司令官拘束か ワグネル反乱に関与の疑い
折々のことば:2777 鷲田清一
その日常を想像しえないということは、ひどく不気味なことなのである。
(安部公房)
(天声人語)アクティビストの戦術
最近よく耳にするアクティビストは、もの言う株主を指す。投資先の企業の株価が上がるように積極的に働きかける。その戦術などを表現する用語には、戦争に由来する言葉が多いそうだ。企業買収に詳しい太田洋(よう)弁護士の近著『敵対的買収とアクティビスト』で知った▼▼▼▼▼太田氏は、アクティビズムやその対応で何が「良い」かの正解はないと書いている。もの言わぬ株主でも株主でなくても、会社はだれのものかを改めて考えたい。できれば平和的な言葉で
6/30 木 夕刊
集え、やさしさ 車いすロッカーのフェス、10年で幕
富士通、マイナ交付全国で再停止へ
米大学入試、従来の選考認められず
移植無許可あっせん、理事無罪主張
素粒子
「防衛装備移転」と言い換えた9年前から見えていた。「武器輸出」拡大の方向性。
× ×
「積極的平和主義」で、集団的自衛権や敵基地攻撃まで行使できる国にしてきたし。
× ×
便利さは危うさとともに。電動キックボード、一部はあすから自転車並みの扱いに。
× ×
なぜか、えーっと思ってしまう。ことしも半分過ぎた。
7/1 土 朝刊
海外パビリオン、建設申請「ゼロ」 開幕間に合わぬ恐れ、政府が対策へ 25年の大阪・関西万博
マイナカード返納相次ぐ 「信用できない」「不安」
総点検、8月上旬に前倒し マイナンバー
反乱前、資金停止を通告 ロシア政府、ワグネルに 収束1週間
折々のことば:2778 鷲田清一
偏見正見の機械的対立は、ただ新しい偏見をうえつけるのに役立つだけの話
(安部公房)
(天声人語)ビートルズとAI
「人工的とか合成的につくられたものは何もない。すべて本物で、私たち全員が演奏している」。ポール・マッカートニーが先週、SNSでコメントを出した。年内に発表するというビートルズの「最後のレコード」が人工知能(AI)をめぐる議論になり、戸惑っているようだ▼▼▼▼▼当時のロックを見る目は、いまのAIへ向けられたそれと通じるかもしれない。ポールは「怖いけれどわくわくする」とも言っていた。最新技術による曲を楽しみに待ちたい。
7/1 土 be 朝刊
(フロントランナー)米アリゾナ州立大学研究教授・杉山三郎さん メキシコの宝を掘って40年
7/1 土 夕刊
インド、ハンセン病の集落 国内に782カ所、世界の発症者の半数以上
素粒子
マイナカード返納の動きあり。どこまで広がるの。配られたポイントはどうなるの。
× ×
公安事件、でっち上げか。警視庁の警官が捏造(ねつぞう)を証言。
× ×
7500円払って、パビリオン建設現場を見るのかも。大阪万博の工事の遅れ深刻。
× ×
いまや韓国より少なくても驚かぬが、豪州の半分とは。日本の最低賃金、低ぅーい。
7/2 日 朝刊
マイナ保険証、困る高齢者施設 「紛失責任は」「職員負担重い」
大雨、1人死亡2人不明 土砂災害、引き続き警戒 山口・大分
作文コンクール、生成AIは禁止 小中高向け次々
折々のことば:2779 鷲田清一
「悔しかったら思いついてみい」 (梅棹忠夫)
(天声人語)ああ、傘がない
ああ、傘がない。しまった。忘れた。そんな思いをすることがずいぶんと増えた気がする。真夏のような強い日差しだったかと思うと、ゲリラ豪雨が突然に降り出す。急変する天気に傘のありがたさを痛感する日々である▼▼▼▼▼「傘は平和や優しさだったりする」。陽水さんは同詞集で、そうも語っている。なるほど、と気づく。だから、ひとはよく、傘を忘れるのか。忘れて、失って、それからいつも、しまったと悔やむのか。ああ、傘がない。
7/3 月 朝刊
(多民社会)日本語の壁、私は越えたけど タクシー運転手、学科挑戦83回
特許の収益、税優遇検討 企業に研究開発促す 経産省
夏へ――囲まれて 京都、提灯づくり追い込み
折々のことば:2780 鷲田清一
「いらんことと余計なこと以外、僕にはありませんわ」
(バッキー井上)
(天声人語)ハーフでなく、ダブルです
「どこの国の出身ですか」。日本で生まれました。「うおーハーフかいな」。ハーフじゃないです。ダブルです。「箸の使い方、上手やなあー」。……。「日本食は好きなん」。はい。「きょうは外人、多いなあ」▼▼▼▼▼「相手のことを知らず、知ろうともしないから、傷つけてしまうのかな」。川添さんは言った。自戒を込めて思う。自分の何げない一言が、誰かを悲しくさせていないか。もっと想像力を、多く持ちたい。
7/3 月 夕刊
新世界、変わり続け111年 日雇い労働者の盛り場→大阪の一大観光地
大企業・製造業、7四半期ぶり改善
路線価平均1.5%増、2年連続上昇
「ワグネルの多数、軍と契約」示唆か
素粒子
週末、荒天のなか富士山・吉田ルートも山開き。コロナ後の過密登山や、夜を徹して登頂をめざす「弾丸登山」が引き起こすトラブルが、例年にも増して心配されるこの夏。
◎
「世界遺産登録10年」も混雑にひと役。ユネスコがどう言おうが富士は富士なのに。
◎
地域振興、環境破壊、政治利用、ナショナリズム……。遺産の光と影を霊峰はどう見る。
7/4 火 朝刊
株所得、報告3割未満 法の理念と乖離 国会議員 04~22年、朝日新聞社調査
インド、アプリ婚の目覚め
熊本に線状降水帯 一時102万人に避難指示
折々のことば:2781 鷲田清一
自然への依存度が大きく、自分は探しに行くだけで全く何もしないところが遊牧が本当にクールな点です。 (小長谷〈こながや〉有紀)
(天声人語)絶望名人カフカ
失恋した心の傷には、励ましの歌よりも嘆きの歌が染みる。部屋にこもって音量を上げ、悲しみに身をひたす。同様に、つらい時にはネガティブな言葉のほうが救いになる、と文学紹介者の頭木(かしらぎ)弘樹さんが書いていた。薦めているのは、文豪カフカの言葉だ▼▼▼▼▼将来に希望を持てず、不安を抱えたいまの若者たちもうなずくだろうか。時代も国境も越え、同じような人がいた。人間は、そう感じるだけで不思議と小さな力がわくことがある。
7/4 火 夕刊
エコ不安 若者らに広がる 環境問題に悩み気持ちが沈む
IAEA、処理水の報告書提出へ
中国、ガリウムなど輸出規制へ
マイナ保険証、全国の38%を点検
素粒子
コロナ禍で落ち込んだ外国人観光客を呼び戻そうと、香港政府が春先からキャンペーンを展開。目玉は50万枚の無料往復航空券のプレゼント。
◎
見せたいのは公務員離れ、行政の停滞、人材流出、密告の横行と息が詰まる香港の現実か。隠れ民主派のアイデアとすればなかなかの知恵者?
◎
返還26年。心を寄せ「二制度」の行方に注視を続ける。
7/5 水 朝刊
処理水放出「基準に合致」 政府、時期判断へ IAEA報告書
健保など4割、再点検へ 「確認不十分」は293団体 マイナ保険証
学校で生成AI、指定校で検証へ 文科省「発展途上の技術」
仮設暮らし、今も1128人 熊本豪雨3年
折々のことば:2782 鷲田清一
「きょうは泣く、泣かない、どっち?」 (女児〈3歳〉)
(天声人語)熱海土石流から2年
雨をしのいで、慕わしい源頼朝のもとへ若き北条政子が身をよせる。鎌倉時代の『吾妻鏡(あずまかがみ)』が描く一場面だ。地元の静岡県熱海市では、伊豆山(いずさん)神社やその後ろにある「子恋(こごい)の森」で2人は逢瀬(おうせ)をかさねた、とされている▼▼▼▼▼子恋の森は、その名ゆえに、古くから哀傷歌に詠まれてきた。〈思(おもひ)やる子恋の森の雫(しづく)にはよそなる人の袖も濡(ぬ)れけり〉清原元輔(きよはらのもとすけ)。子を亡くした親が流す涙の雫に悲しみを誘われる。涙の雨が降り続くことにならぬよう、祈っている。
7/5 水 夕刊
息子の遺志、つなぐコーヒー 事故死の翌年、夫婦でカフェ 被害者支援を企画
五輪組織委元次長、談合認める
ロシア軍占拠原発に「異物設置」
仏当局、グーグルに罰金3億円
素粒子
例によって「丁寧に説明」と首相。有言不実行重ねても国内では数の力でごまかせたが国際社会では? アンダーコントロール、の虚言から10年。
◎
「理解なしにはいかなる処分も行わない」。ごまかしようのない8年前の重い約束。
◎
処理水放出設備は1年弱で完成。あらためて思う。巨大津波が予測されながら対策の先送りを続けた9年間の罪。
7/6 木 朝刊
資格確認書、プッシュ型検討 来秋の保険証廃止、見直さず マイナ問題、閉会中審査
五輪談合、元次長認める 検察「一体で受注調整」 初公判
殺傷兵器の輸出「可能」 掃海や警戒に必要な場合 与党中間報告
折々のことば:2783 鷲田清一
思いどおりにならんことほど、おもしろいんです。
(上岡龍太郎)
(天声人語)中国の反スパイ法
日中友好団体の幹部だった鈴木英司(ひでじ)さんは、北京でスパイの疑いをかけられた。2016年のことだ。目隠しをされて古い部屋に連行される。監視員2人が常駐して、カーテンを開けて太陽を見ることも許されない。そこに7カ月いた。(『中国拘束2279日』)▼▼▼▼こんなジョークがある。中国共産党の幹部が、国際感覚のすぐれた作家に自伝の執筆を頼むことにした。人選が遅い。側近を呼びつけた。「早くしないか」。「しかし、ご希望にかなう作家がどこに収容されているか、懸命に調べているところでして」。笑い事ではない。
7/6 木 夕刊
あすへ描く、生きる証し 西日本豪雨5年
原発「爆発物の追加調査が必要」 ウクライナ
米メタ「スレッズ」の提供開始
名古屋港システム障害、一部復旧
素粒子
国民の理解不足を理由にマイナカードの名称変更を唐突に唱え、混乱に拍車の河野氏。
◎
先月には講演で「民主党政権が作った制度。(批判する議員に)お前が始めたんだろうと言い返したくなる」。安倍内閣で成立した法律だと理解していない人が担当相とは。
◎
〈君子は諸(これ)を己に求め、小人は諸を人に求む〉。責任転嫁を厳に戒めた孔子の言葉。
7/7 金 七夕 、小暑 朝刊
デジ庁に立ち入り検査へ マイナ問題、管理に不備 行政指導も視野 情報保護委
(深流3 安倍氏銃撃から1年:1)解散請求、長引く調査 元信者の証言、集める文化庁
橋桁移動中落下、2人死亡 6人が重軽傷 静岡のバイパス建設
折々のことば:2784 鷲田清一
縫ひしものに針の残りてをらぬこと確かむるごとメール見返す (桑原亮子)
(天声人語)七夕
スマホの画面をのぞきながら足早に、夜道を家路につく。ふと見上げると、すばらしい輝きの満月が浮いていた。つい先日のことだ。現代社会は、夜空を見つめる機会をすっかり失わせてしまった。せめて今夜ぐらい。七夕である▼▼▼▼▼早く会いたいと、はやる彦星の気持ちは分からぬではない。ただ、しばらく大雨はこりごりの地域もある。これ以上の災害が起こらぬよう、櫂をこぐスピードを少々落としていただけると、ありがたい。
7/7 金 夕刊
名画襲撃、「斜め上」の回答 美術館、「気温2度上昇で生態系崩壊」作品2度傾ける
米当局、アルツハイマー新薬承認
5月の実質賃金、前年比1.2%減
韓国、処理水放出に「一定の理解」
素粒子
仙台高検検事長が定年まで日を残し来週退官へ。検察人事を思いのままにしようとした安倍政権下で法務事務次官を務め、当時の混乱の責任を結果として背負い込む形に。
◎
一方、政治の側は涼しい顔。森友、加計、迷走ふるさと納税、高市「捏造(ねつぞう)」答弁……。官僚志す若者が減り、離職者が絶えないのもむべなるかな。
◎
今そこにある日本の危機。
7/8 土 朝刊
検察、袴田さん有罪立証へ 再審無罪へ、審理長引く
命守りたい、空振りでも避難情報 慣れる住民、自治体のジレンマ
「レカネマブ」米で正式承認 エーザイ開発のアルツハイマー薬
散弾銃の空薬莢購入 教団行事詳細尋ねる 安倍元首相銃撃1年、事件前の山上被告
折々のことば:2785 鷲田清一
戦闘が終わっても戦争は終わらない。 (山本章子)
(天声人語)なし崩しの武器輸出
「借りた金を、なし崩しにする」。返済の滞りがちな相手に言われたら、笑うべきか怒るべきか。文化庁による2017年度の「国語に関する世論調査」の解説に驚いた。なし崩しの本来の意味は「少しずつ返していくこと」なのだそうだ▼調査では、6割を超える人が「なかったことにすること」の意味にとらえていた。恥ずかしながら、当方もその一人だ。既成事実を重ねて、はじめの約束をいつのまにかご破算にする。そんな政治のふるまいが多すぎるからだろうか▼▼▼▼今回のような報告を何と呼ぼう。思い浮かんだ単語を辞書でひくと、意味は「ふきだして笑うこと」とあった。しかし、文化庁の調査では「腹立たしくて仕方ないこと」とみなす人が半数もいるそうだ。「噴飯」もの、である。
7/8 土 be 朝刊
(フロントランナー)キャディ代表取締役CEO・加藤勇志郎さん ものづくり産業の変革めざす
7/8 土 夕刊
安倍元首相銃撃1年、街は 政治・暴力・宗教――、思い様々
(Photo Story)「王国」沖縄の日常
素粒子
深刻な問題に直面しながら検証すら拒んで開き直れるのは、よほど国民が見えぬ人。
◎
例えばJOC会長。汚職・談合が摘発されても傍観を決め込む。国民栄誉賞が泣く。
◎
例えば首相。教団と安倍氏の関係を解明する姿勢ついぞ見せず、絶縁宣言も有名無実。あの山際氏は誓約書1枚で復権へ。これが「国民政党」? 隠蔽(いんぺい)、うやむや、銃撃1年。
7/9 日 朝刊
政界、漂う「幻影」 銃撃から1年「安倍氏だったら…」
奈良、献花台に長い列 安倍氏銃撃1年
チャットGPT機能、入力情報の行方は 広がる外部サービス、取り扱い規約ない例も
折々のことば:2786 鷲田清一
僕はいまわの際に最高のダンスを踊ります。 (田中泯)
(天声人語)顔のない遭難者
海外の紛争地で取材していたころ、よく罪悪感を覚えた。誤爆で建物の下敷きになった子。銃撃戦に巻き込まれた農民。遺族らの話から、貴重な人生の軌跡を知った。だが、「犠牲者たち」とくくった途端、遠い世界の話になってしまう▼▼▼▼▼欧州で移民・難民問題が分断の火種となって久しい。上陸を阻む動きすらあるなか、死者に人格を取り戻させようと懸命な人々がいることに救われる思いがする。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。