4/15 土 朝刊
海底100メートル、ヘリと隊員数人か 飽和潜水きょう再開 陸自事故
大阪にカジノ、計画認定 IR1兆円整備、29年開業めざす 長崎は審査継続
ICBM「固体燃料型」 発射探知難しい新型 北朝鮮試射
折々のことば:2704 鷲田清一
「人をコーフンさせる仕事をしてるんだから、自分がコーフンしないとダメだよな」 (忌野清志郎〈いまわのきよしろう〉)
(天声人語)尊厳を汚したのは誰か
ひとの尊厳とはいかなるものか。守られるべき名誉とは何なのか。入管で収容中に亡くなったウィシュマ・サンダマリさんの監視カメラ映像の話である。政府と遺族側のやりとりを聞きながら、しばし腕を組んで考えてしまった▼▼▼▼▼彼女の尊厳を蔑(ないがし)ろにしているのはいったい誰なのか。弁護団か。入管か。法相こそよく考えてみてほしい。
4/15 土 be 朝刊
(フロントランナー)パナソニックホールディングス執行役員・松岡陽子さん 忙しい人でもなりたい自分に
4/15 土 夕刊
首相演説会場で爆発音 避難し無事、容疑者逮捕 和歌山
友だちと同じおやつを アレルギー試験用、卵を乾燥・粉末化 開発した小児科医の思い
素粒子
58年前、ルワンダ中央銀行に招かれ、新興国の経済の基礎を築いた服部正也氏は「小さくても中央銀行の総裁になるのはうれしい」と書いた。
◎
就任1週間の日銀総裁の胸中は。前任が「ない」と言い張る負の遺産に、日銀を子会社扱いする政治家と難題山積。
◎
服部氏の奮闘を支えたのは「政府からよけいな干渉はされないという保証」だった。
4/16 日 朝刊
首相演説直前に爆発 筒投げた24歳男逮捕 威力業務妨害容疑 和歌山、首相けがなし
参院大分、自民と立憲伯仲 千葉5区、立・自が互角 朝日新聞社情勢調査
折々のことば:2705 鷲田清一
(天声人語)岸田首相襲撃
「平民宰相」と親しまれた原敬は、19歳の春から日記をつけていた。手帳などにメモを残して、のちに筆で清書する。計82冊に及ぶ大河小説のような日記の最後は「出発」という鉛筆の走り書きで終わった。自宅を出たのは凶行の30分前。清書することは、かなわなかった▼▼▼▼▼テロが社会に落とす影は、さらなる闇を引き寄せる。原首相を刺した男も、著名な財界人を右翼が暗殺した別の事件に刺激を受けていた。暴力の連鎖を許してはならない。
4/17 月 朝刊
休刊
4/17 月 夕刊
容疑者宅に火薬原料か パイプ爆弾の可能性 和歌山、威力業務妨害容疑で送検
隊員2人の死亡確認 海底に5人と機体 陸自ヘリ
素粒子
なぜ、何のために。爆発物で首相を襲いながら、胸中を語ろうとせぬ若者の不可解。
× ×
統一選の後半戦。無投票も多いが、近所の掲示場には約60もの顔が。どう選ぼうか。
× ×
祝!! ドイツが「脱原発」達成。フクシマに学び、再生エネを主流に未来をひらく。
× ×
日本は「回帰」へ、まっしぐら。彼我の差はどこから。
4/18 火 朝刊
爆発物、40メートル先で発見 聴衆方向に筒 首相演説会場 粉末押収、手製爆弾の可能性
隊員4人引き揚げ 2人死亡確認 海底に陸自ヘリ
関電など5社に改善命令 新電力顧客情報を不正閲覧
折々のことば:2706 鷲田清一
負けた側は歴史の教科書を書くことはできないので、その物語はほぼ知られないままである。 (オリガ・ホメンコ)
(天声人語)40年後の書き直し
真新しいスーツ姿の新入社員をみかけると、昔の自分を思い出す。あのころ重ねた失敗は、30年以上たっても恥ずかしい。そんな折、村上春樹さんの新作『街とその不確かな壁』を読んで感銘を受けた。新人時代から40年を経て、ついに決着をつけたのだと▼▼▼▼▼改めて両作品を読み比べると、40年間で磨き上げた物語の完成度に時の流れを実感する。新人時代の後悔も、無駄にならないと思える。小骨を忘れず挑戦し続けることができれば、の話だが。
4/18 火 夕刊 伝説のパソコン、復刻 ロクハチ、36年経て
容疑者、参院選巡り国提訴 県警、動機との関連捜査 首相襲撃
G7外相会合、共同声明発表へ
中国1~3月期GDP、4.5%増
素粒子
これで学術の独立性を守れない国に成り下がる。政府による学術会議法の見直し案。
× ×
6人任命拒否から2年半。黙って国の指示に従えという「恫喝(どうかつ)」、これ見よがしに。
× ×
いくら日本が求めても「歓迎」まではされず。G7会合で、福島「処理水」の放出。
× ×
きょう、町村長・議員選の告示。無投票が相次ぎそう。
4/19 水
G7「ロシア即時撤退を」 外相会合で声明 中国にも懸念示す
中国、NYに警察拠点 米で無届け活動、2容疑者逮捕
共同親権、導入の方向 制度設計議論へ 法制審が確認
選挙巡り訴訟、国葬を批判 動機との関連、焦点 首相襲撃容疑者
折々のことば:2707 鷲田清一
自然とバイアスがかかってしまう、そういう世の中であることが本当に心底嫌で…… (植本一子〈いちこ〉)
(天声人語)1億人のギャンブラー?
日本でカジノをめぐる議論が盛んになってきた10年ほど前のこと。オーストラリア屈指の大富豪が地元紙で語った言葉に驚いた。「日本はぜひ、カジノを解禁してほしい。1億人の日本人は全員がギャンブル狂いなのに、競馬とパチンコしかできないのだから」▼▼▼▼▼冒頭の発言をしたジェームズ・パッカー氏(55)は当時、カジノ運営企業の会長で、米歌手マライア・キャリー氏との婚約と破局でも話題になった。辞任後も、企業の資金洗浄疑惑などで調査されている。カジノの光には、影もつきまとうのか。
4/19 水 夕刊
担い手不足の村で かつては議会存廃を議論、今回は無投票当選 高知・大川村 統一地方選
行方不明ウクライナ兵、7000人超か
「金正恩氏、軍事衛星準備の方針」 朝鮮中央通信
インド初のアップル直営店、開店
素粒子
「地方自治は民主主義の最良の学校」のはず。あふれかえる無投票から、何を学ぶ。
× ×
市長28%、町村長56%。道府県議は定数の25%、町村議は30%。統一選で審判なく。
× ×
なり手不足の象徴の「定数割れ」、実に20町村議選で。
× ×
一票を行使できない現実が広がる。続落する投票率と共に打開策を見いだせぬまま。
4/20 木 穀雨 朝刊
膨らむおなか、誰にも頼れず 親から虐待、彼は音信不通 内密出産した10代女性
東電賠償「特別負担」ゼロ 赤字理由、国民負担増も 10年ぶり
朝日新聞社・中村社長、新聞協会会長に
折々のことば:2708 鷲田清一
男女の役割をひっくり返しただけではそこから抜け出たことにはならない。
(滝口悠生〈ゆうしょう〉)
(天声人語)4年後の事故現場
白、黄、ピンク。事故現場近くの慰霊碑には色とりどりの花が供えられていた。菓子やジュース、絵本に折り紙も。発生時刻が近づき、周辺のオフィスから昼食に出てきた人々が手を合わせた。初夏のような暑さに、あの日、路上に落ちていた麦わら帽子を思い出した▼▼▼▼▼車とデジタル。どちらの技術も生活を飛躍的に便利にしたが、同時に難問も生んだ。被害者に寄り添いつつ、だれも傷つけない使い方を探すしかない。
4/20 木 夕刊
「暮らしたい双葉」へ、立ち上がる 岐阜の企業、工場と複合施設を設立
昨年度の貿易赤字21.7兆円、過去最大
邦人退避へ、ジブチで待機を命令 防衛相
入管法改正案、維新と修正協議へ
素粒子
7千人を超すウクライナ兵が行方不明。それぞれに帰りを待つ人がいる事実を思う。
×
戦争に慣れてしまってはいけない、と改めて自戒する。
× ×
「大規模な第9波ありうべし」。コロナ前のように出歩くわが身に、警告グサリと。
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暦の上ではまだ「穀雨」。なのに、あちこちで夏日に。「立夏」は半月先ですけど。
4/21 金 朝刊
学術会議法案、提出見送り 首相、「丁寧な議論」指示 国から分離含め協議へ
対話AI利用、大学模索 リポートには制限/情報整理に期待
自衛隊機、ジブチで待機 陸上輸送も検討 スーダン邦人退避
折々のことば:2709 鷲田清一
学術会議法案、提出見送り 首相、「丁寧な議論」指示 国から分離含め協議へ
対話AI利用、大学模索 リポートには制限/情報整理に期待
自衛隊機、ジブチで待機 陸上輸送も検討 スーダン邦人退避
折々のことば:2709 鷲田清一
自分の書く言葉は、届けと思って届くより、自分から遠く離れたところで、偶然のように届いてほしいと思う気持ちがある (滝口悠生〈ゆうしょう〉)
(天声人語)仮想通貨と小さな王国
谷崎潤一郎の『小さな王国』は、不気味な短編だ。主人公の教師が勤める小学校に沼倉という転校生が登場し、波乱が始まる。沼倉は絶対的リーダーとなり、大人に内緒で「沼倉紙幣」を発行する。子どもたちは家から持ち出した品物をこの紙幣で売買し、仲間内で経済を回す▼▼▼▼教師は結末で、本物の商店で沼倉紙幣を使ってミルクを買いそうになり、はっと我に返る。欲望で自分を見失ったとき、マネーゲームは底なし沼になるのか。
4/21 金 夕刊
国産の夢、実るか アーモンド栽培、本格化
五輪汚職、AOKI側3人有罪判決
昨年度の消費者物価、3.0%上昇
岸田首相、靖国神社に真榊奉納
素粒子
問答無用の6人任命拒否に口をつぐんだままでは、折り合えまいて。学術会議問題。
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法案の提出を見送っても、内容を改めないのなら、決裂含みの様子見ということか。
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あぁ「輸出で稼ぐ国」の落日。貿易赤字が過去最大に。
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まさか砲弾の中を飛んでは行けまいが。スーダンの邦人退避へ、自衛隊機が向かう。
4/22 土 朝刊
「責任あるAI」G7連携 急速進化、共通基準づくり促す 閣僚宣言、原案
飲む中絶薬、承認へ まず入院可能な機関で処方 厚労省分科会
昨年度物価、3%上昇 石油危機以来41年ぶり伸び
AOKI前会長、有罪 五輪汚職判決
折々のことば:2710 鷲田清一
やさしさは/このちちよりも/このははよりもとおくから/受け継がれてきた/ちまみれなばとんなのだから (池井昌樹)
(天声人語)パパとファファとハハ
新年度から新たに外国語を学び始めた方も多いと思う。気休めにはならないだろうが、語学習得を趣味とする欧州人の友達によると「日本語の文字体系は世界一難しい」そうだ。ほら、と示された新聞の見出しは「チャットGPT 利用ルールの議論急げ」▼▼▼▼▼発音とはかくもダイナミックに変わるのか。驚きつつも、語学で苦労してきた身としてつい、思ってしまった。昔のままだったら、微妙な外国語の発音もできていたかな。
4/22 土 朝刊 be
(フロントランナー)アートスクール「アトリエe.f.t.」代表・吉田田タカシさん つくるを通していきるを学ぶ
4/22 土 夕刊
知床で、捜し続ける 観光船事故から1年、捜索ボランティアの救急救命士
(Photo Story)ぽつんとポスト
素粒子
首相の看板政策だけど。少子化対策の給付は多くの国で効果が薄い、と国連が指摘。
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スーダンで「停戦合意」。過去2回は失敗しているが。
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要注意。著名人のなりすましが横行しそうな。ツイッターが「認証バッジ」を削除。
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あすは、わがまちでも議員選。選挙公報で候補者を見比べる。うーん、目移りする。
4/23 日 朝刊
アフリカのガス、欧州熱視線 調達先、侵攻機に脱ロシア
スーダン国軍「退避支援」 「米英仏中は数時間以内に」
衆参5補選、きょう投開票 統一地方選、後半戦も
折々のことば:2711 鷲田清一
〈死〉はひとりでは完結しない。
(西谷修)
(天声人語)赤いランドセル
緑に紫、黄色とカラフルなランドセルが百貨店の売り場に並んでいた。来春の入学準備がもう始まっているのだとか。赤いランドセルを眺めていたら、店員に「お嬢さんですか」と話しかけられた▼▼▼▼▼次男は翌年、灰色のランドセルを選んだ。何げない大人の一言が、もしかしたら子どもの道を狭めていないか。そんなことを思い返してしまう季節である。
4/24 月 朝刊
自民4勝1敗、各地で接戦 衆参補選、和歌山は維新
スーダン退避、各国本格化 自衛隊機、ジブチに到着
26人へ、祈る知床 観光船沈没事故1年
折々のことば:2712 鷲田清一
「わからない」ということを恐れすぎてはいけない。 (天野祐吉)
(天声人語)香港だけの問題か
この春、香港出身のひとりの男性が、東京大学の大学院で新たな研究生活を始めた。葉錦龍(サム・イップ)さん(35)。民主活動家であり、民主派の元区議会議員でもある。言論統制の強まる香港を逃れての来日だ▼▼▼▼▼「でも、ひそかに抗(あらが)い続けている人はいます」。力を込めて語るサムさんの言葉にうなずきつつ、自問する。これはそもそも香港の問題なのだろうか。脅かされているのは、私たちすべての人の自由なのではないだろうか、と。