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箕面滝(みのおたき、みのおのたき、みのおだき)は、大阪府箕面市の明治の森箕面国定公園内にある滝である。箕面大滝ともいう。日本の滝百選の一つに選定されている。
概要 [編集]
古くは修験道の道場であった。「箕面」の名は木々の間から流れ落ちる姿が蓑に似ていることから付けられたとか、周辺に「尾」のつく地名が多いことから水尾から転じたとも言われている。
年間200万人以上の観光客が訪れる箕面公園は紅葉の名所であり、秋には特に多くの人で賑わう。
阪急箕面駅から2.8キロの比較的緩やかな道のりであり、また滝のすぐ側に大日駐車場(無料)があり、アクセスは非常に良いが、季節によっては週末を中心に大変混雑する。周辺にはニホンザルが頻繁に出現するが、人に危害を加えることもあるため、餌を与えてはいけない(箕面市の記事参照)。
歴史的にも貴重な箕面の滝であるが、『箕面グリーンロード』建設のため、新御堂筋から箕面の滝の上流を通過する止々呂美地区を結ぶ5.6キロのトンネル工事を行った為、トンネル内に水が湧き出し、工事開始後、箕面の滝に通じる川の水量が一気に減ってしまった為、湧水をポンプで源流に戻し滝の景観を人工的に保っているといわれている。これに対する理由付けとして、上流の治水ダムである箕面川ダムにより流量調整が行われているためとされる。水を放流しているのはトンネル内の湧水が溢れるのを防ぐためともされている。(詳しくは箕面有料道路を参照)
箕面滝道には、昭和26年7月11日に起こった集中豪雨により発生した濁流で救出活動を続けた箕面警察署長合田百一の記念碑が建てられている。合田百一署長は部下3名と共に流された人の救出活動を行った人物であり、殉職している。記念碑は昭和62年9月に建立されている。
摂津名所図会 巻六 箕面瀧 [編集]
本社より十八町奥にあり。巌頭(がんとう)より飛潟(ひしゃ)して。石面を走り落つる事凡(すべ)て十六丈。
瀧壷(たきつぼ)より泡を飛す事珠(たま)をちらすがごとく、霧を噴(は)く事雲の如し。日光これを燭(しょく)してさいさん目を奪ふ。
天下賞して瀧の第二とす。瀧の上に碧潭(へきたん)あり。これを龍穴(りゅうけつ)といふ。
村民旱天(かんてん)に遇う時。ここに祷(いの)れば忽(たちまち)膏雨(ごうう)降るなりとぞ。
三鈷松(さんこのまつ)瀧の上にあり。三葉にして、而(しか)も其色(そのいろ)四時(しいじ)蒼々(そうそう)として艶(うるは)しく、瀧水日影に映ずる時は光あり。
わすれては雨かとぞ思う瀧の音にみのおの山の名をやからまし、津守國助。
ながれてと思ふこころの深きにぞなにかみのおの瀧となるべき、後九條。
周辺 [編集]
交通アクセス [編集]
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