4/3 月 夕刊
大好きな君へ 「生まれてきてくれてありがとう。お父さんの人生は豊かなものになりました」
大企業・製造業、5四半期連続悪化
産油国、相次ぎ追加減産を表明
NTT東西、フレッツ光で通信障害
素粒子
脱原発の訴えも、国会前で安保法案反対を唱えた姿も忘れ難い。坂本龍一さん逝く。
× ×
もう統一地方選が終わった地域も続々。なんと道府県議の4人に1人が無投票当選。
× ×
ひきこもり。推計146万人の衝撃。事情もそれぞれだけに、対応策もさまざまに。
× ×
けさ駅で、いざ入社式へという風情の若者とすれ違う。
4/4 火 朝刊
ポスト要求認め辞任 国交省OBの副社長 空港施設社
景況感悪化、5期連続 製造業、世界経済減速響く 日銀短観
解放はされたけれど ウクライナの街、残る惨劇の記憶
折々のことば:2693 鷲田清一
「目的」が入ってくるだけで日々の自由さに水を差される感覚を持つこともある。
(折坂悠太)
(天声人語)坂本龍一さん逝く
テレビCMで化粧品のキャンペーンソングが流れれば、春の到来である。そう言える時代がかつてあった。1982年。資生堂が曲づくりを任せたのは、坂本龍一さんと忌野清志郎さんという異色の組み合わせだった。坂本さんのキーボードに忌野さんが鼻歌であわせる▼▼▼▼▼坂本さんが71歳で亡くなった。「芸術は長く、人生は短し」という言葉が好きだったという。優れた音楽は、作者の死後も長く残る。ただ「人生は短し」の響きが、いまはこだましている。あのピアノの調べを聞くことはもう出来ない。
4/4 火 夕刊
「有力なOB」は元国交次官2氏 人事介入、東京メトロ会長が説明
死後も「自分」を残すAI 話し方・考え方、覚えて保存する商品に注目
マイナカード申請、人口の76%に
「卓越研究大学」支援、10校が応募
核軍縮へ、賢人会議が第2回会合
素粒子
民間には権限を笠に着る。これぞ官僚の「王道」。国交省OBがポスト要求認める。
× ×
政治家には忖度(そんたく)ありき、の霞が関の流儀とは対照的な。
× ×
ブチャでの虐殺が報じられて1年。戦闘の長期化が漫然と語られる現実に閉口する。
× ×
街で、ついつい目が行く。マスクは外す? 努力義務化された自転車ヘルメットは?
4/5 水 朝刊
「有力OBは元次官2氏」 東京メトロ会長、人事介入「考え一致」 国交省聴取
「卓越大学」応募10校 世界トップの研究、支援 10兆円ファンド
将棋名人戦、きょう開幕
折々のことば:2694 鷲田清一
ある目的を立てて一生懸命やると、むしろ目的から外れていってしまうことがある (國分功一郎)
(天声人語)名人戦
歯切れのよい渡辺明名人がこの日は違った。2020年に初めて将棋の名人位をとった際の式典での一幕である。「スピーチ原稿をつくる時、名人になっての感想という段落がきまらなかった。よく『悲願』という言葉が使われますが、そんな簡単なものじゃない」▼▼▼▼▼名人の名にふさわしい内容にするという意地と誠実さの表れだろう。世代交代を阻むのか、許してしまうのか。将棋史に刻まれる対戦を見られる幸運を思う。
4/5 水 夕刊
トランプ氏、法廷で無罪主張 起訴は重罪34件、「口止め料」隠蔽
第81期、頂点をかけて 将棋名人戦開幕
敦賀原発審査、資料出し直し要求へ
素粒子
そもそも説明不能なのだ。敵基地攻撃能力の首相答弁。かみ合わぬまま逃げ続ける。
× ×
お金を出せば口も出すのが世の常なれど。政府の10兆円ファンドに10大学が名乗り。
× ×
2兆円を費やした末の「義務化」だからねぇ。マイナカードが運転免許証を上回る。
× ×
あぁ、できれば見たくない顔が。トランプ劇場、再び。
4/6 木 朝刊
「同志国」の軍、援助制度 防衛装備・インフラ、途上国へ
トランプ氏出廷、全面否認 口止め料隠蔽、起訴の34件
敦賀2号機、審査中断へ 資料不備、出し直し 規制委方針
折々のことば:2695 鷲田清一
「どこへいっても、なにももっていなくても、身につけたおどりが一生の財産よ」
(エリアナ・パヴロバ)
(天声人語)夜の森の桜
駆け足の桜前線を追いかけて福島へ行った。富岡町夜(よ)の森(もり)地区。頭上をおおいつくす約2キロの桜のトンネルを歩く。濃い青空へぐんと張り出した枝に、淡く染まった満開の花。仰ぎみる目に春の美しさがしみる。見事であった▼▼▼▼▼花は咲き、花は散る。夜の森の桜まつりは今週末。桜前線が先を急ぎすぎないよう祈るばかりである。
4/6 木 夕刊
ホイホイ、こつこつ50年 セミの声、少年時代の思い出がヒントに 大ヒット、よみがえった会社
訪米の台湾総統、下院議長と会談
参院大分補選が告示、2氏届け出
NATO、中ロ連携強化に警戒感
素粒子
流されるままに、きな臭さが増してゆく。ついに、よその軍隊を支援する国になる。
× ×
折しも、自民党内で「戦闘機や護衛艦の輸出も可能にすべし」との声が上がるなか。
× ×
日本原電は何をしている。資料に誤り多発。異例の行政指導で、審査がまたも中断。
× ×
ふわ、ふわり。〈花筏(はないかだ)解く夕風となりにけり〉田中新一
4/7 金 朝刊
米台会談、中国刺激避ける 訪台ではなく米招待で 中国の反発、抑制的
10人乗り陸自ヘリ不明 防衛省、事故と断定 宮古島沖
マスクは外して…よろしくね 小学校で入学式
名人戦、藤井竜王先勝
折々のことば:2696 鷲田清一
ガッツポーズも雄たけびもない。時に勝者の方が尚(なお)深く頭を下げ、むしろうな垂れているように見える場合さえある。 (小川洋子)
(天声人語)国交省OBの人事介入
自分の名前が刷られた名刺を生まれて初めて手にする。あれは、特急に揺られて着いた初任地の支局でのことだったか。記憶はおぼろげだが、言われた言葉は、はっきりと耳に残っている。上司は「名刺で仕事をするな」と言った▼▼▼▼▼作家の山口瞳は『社会人心得入門』で、ある映画監督の言葉を借りて、船出した若者に助言した。酒場での失敗などを例に「人間は少しぐらい品行は悪くてもよいが、品性は良くなければいけない」。新入社員どころか、聞かせたい大人がたくさんいる。
4/7 金 夕刊
漂流物、一部は不明機の搭載物 陸自10人乗りヘリ、捜索続く
WHO緊急事態、年内解除の見通し 新型コロナ
2月の実質賃金、前年比2.6%減
アフガン撤退混乱「前政権が制約」
素粒子
なかば忘れかけていたが、初めてのコロナ緊急事態宣言から、きょうで3年になる。
× ×
我慢を強いられた日々。感染拡大は第8波に及び、死者は7万4千人を超えている。
× ×
政府の後手、ずさんさも目立った。ワクチンの確保量の「算定根拠不明」も象徴的。
× ×
来月には「5類」に。だんだんと、自己負担の世界へ。
4/8 土 朝刊
少子化対策、向き合う負担増 首相「予算倍増、6月に大枠」 優先順位と財源、議論始動
陸自ヘリ、捜索続く 漂流物、事故機と確認 10人不明
緩和10年、「適切」強調し退任 黒田・日銀総裁
トヨタ、米でEV生産 26年に世界販売150万台、目標
折々のことば:2697 鷲田清一
そこが空洞なのに気づいてはっとなった。頼りないほどに、何もない、のである。 (小川洋子)
(天声人語)ムツゴロウさん逝く
東京にいたムツゴロウさんに若い女性が会いに来た。「私、エミです」。動物王国があった北海道でともに過ごした仲間だった幼児は、すっかり大人に変身していた▼▼▼▼▼純粋で自由な生き方には、エミさんだけでなく多くの人たちが心の「栄養」をもらったことだろう。ムツゴロウさんのウヒャヒャという天真爛漫(てんしんらんまん)な笑い声がどこかで聞こえる。
4/8 土 朝刊 be
(フロントランナー)車いすテニスのプロ選手・小田凱人さん 偉人から託された「物語」
無くしている 新聞
4/8 土 夕刊
彼が残した、マリウポリの日常 撮影後に殺害 日差しと爆音、仲間が編集し映画に
(Photo Story)変わらぬ思い
素粒子
いま、政府が「待ったなしの課題」と唱える少子化。そう言われ続けて、はや30年。
× ×
何があった。視界良好なのに忽然(こつぜん)と消えた陸自ヘリに。
× ×
アベノマスクの単価。裁判所に命じられ、国が開示。2倍を超えた差額が明らかに。
× ×
あす、統一地方選の前半戦の投開票。低迷の続く41道府県議選の投票率は、いかに。
4/9 日 朝刊
自治会活動、曲がり角 加入率低下、役員高齢化…解散も
運転者名札、義務づけ廃止へ バスやタクシー、個人情報保護 国交省
9知事選など、きょう投開票 統一地方選
折々のことば:2698 鷲田清一
正しさの上に正しさをつみあげるという仕方で、ひとはどのように成長できるだろうか。 (鶴見俊輔)
(天声人語)こども記者からの質問
「多子若齢化が進んだら、子どもは貴重な存在ではなくなってしまうのでしょうか」。今月発足したこども家庭庁の記者会見で、小倉将信こども政策相に対する新中学1年生の質問に意表を突かれた。少子高齢化が進むなか、正反対の仮定をするとは▼▼▼▼▼会見では、こんな質問も出た。「選挙のためのアピールでなく、私たちが大人になるまで続きますか」。きょうは統一地方選の前半戦の投開票日。主権者である子どもの視線を受け止めて、一票を投じたい。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。