熊本 阿蘇山で噴火発生 気象庁 噴火警戒レベル3に引き上げ
2021年10月20日 22時10分 News NHK 記事 / 写真 TV 6 chABCテレビ
熊本県にある阿蘇山の中岳第一火口で20日午前、噴火が発生し、噴煙が火口から3500メートルまで上がり、火砕流が最大で1.6キロまで流れ下ったほか、周辺の広い範囲に火山灰が降りました。気象庁は阿蘇山に火口周辺警報を発表して噴火警戒レベルを3に引き上げ、火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒し、危険な地域に立ち入らないよう呼びかけています。
20日午前11時43分、阿蘇山の中岳第一火口で噴火が発生し、
噴煙が火口から3500メートルの高さに達したほか、火砕流が火口の西側へ1キロ流れ下り、大きな噴石が火口の南900メートルまで飛んだのが確認されました。
気象庁は火山活動が高まっているとして火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「入山規制」を示す3に引き上げました。
噴火は午後1時前にも発生し、噴煙が火口から1600メートルの高さに達しました。
その後、噴火は観測されていませんが、火山性微動は変動を繰り返しながら振幅の大きな状態が続いています。
赤外線カメラを使って上空から調査した結果、火口の北側1.6キロと西側1キロの範囲で温度が周辺より高くなっていることが確認され、気象庁は火砕流の痕跡とみられるとしています。
NHKのカメラによる映像でも火口の北側の斜面で谷すじに沿って湯気のような白い煙が上がっている様子が分かります。
さらに、1日あたりの火山ガスの放出量は4400トンと噴火前より多い状態だったほか、現地での聞き取りなどによる調査で阿蘇山周辺の阿蘇市、高森町、山都町のほか南東側に20キロ以上離れた宮崎県高千穂町と五ヶ瀬町の一部でも灰が降ったことが確認されました。
気象庁は中岳第一火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
また、風下の地域では火山灰だけでなく小さな噴石や遠くまで流されて降るおそれがあるほか、火山ガスにも注意を呼びかけています。
地元の自治体などの指示に従って危険な地域には立ち入らないようにしてください。
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