イギリスの製薬大手、グラクソ・スミスクラインは、抗体を使った新型コロナウイルスの新たな治療薬について、厚生労働省に承認を求める申請を行ったと発表しました。会社の日本法人によりますと承認申請したのは「ソトロビマブ」と呼ばれる医薬品です。https://www.youtube.com/watch?v=tlcVZxmdCRo
「ソトロビマブ」は新型コロナウイルスの働きを抑える「中和抗体」を点滴で投与するもので、対象となるのは酸素の投与が必要ない軽症または中等症で、重症化のリスクがある患者です。
海外で行われた治験では、入院や死亡のリスクを79%減らす効果が確認されたということで、また、細胞を使った実験ではデルタ株などの変異ウイルスに対しても効果がみられたということです。
アメリカでは、ことし5月に緊急使用の許可が出ているということで、会社では、今回の申請について審査の手続きを大幅に簡略化する「特例承認」の適用を希望しているということです。
新型コロナウイルスに対する抗体を使った治療薬としては、国内ではこれまでに2種類の抗体を同時に投与する「抗体カクテル療法」が承認されています。
申請についてグラクソ・スミスクラインの日本法人は「新たな変異株の出現や感染者の増加など、パンデミックが長期化する中、新たな治療の選択肢として、ソトロビマブを1日も早く日本に届けられるよう全力で取り組んでいく」とコメントしています。
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