8/21 月 朝刊
中小倒産、「5類」でも増 コロナ支援終了、「ゼロゼロ」返済本格化 物価高も追い打ち
岸田内閣支持、続落33% マイナ、首相が指導力「発揮せず」79% 朝日新聞社世論調査
花を短くしたら、うれしい循環 新規格→コスト・価格減
(天声人語)像に重ねた父の顔
これから夏が来るというのに夏至が来るとなんとなく淋しい気がするんですね。
(星野道夫)
折々のことば:2827 鷲田清一
盛夏の長崎に、日本二十六聖人殉教記念碑を訪ねた。426年前、秀吉の禁教令で26人が処刑された地だ。急な坂道を上ると、殉教者のブロンズ像が並ぶ記念碑が見えた。一番右がフランシスコ吉(きち)。京都の大工で、長崎への道中に自ら望んで殉教者に加えられたと伝わる▼▼▼▼▼舟越が亡くなったのは21年前の2月5日で、聖人の処刑日と同じだった。長崎では毎年その日、殉教記念ミサのために多くの人々が記念碑の前に集う。
8/21 月 夕刊
大人動かせ、難度高くても 「スケートパークを」各地で署名活動
正恩氏、ミサイル訓練を視察
サニブラウン6位、世界陸上100メートル
第105回全国高校野球・第13日
素粒子
廃炉と復興に対する東電の「強い覚悟」を首相が確認したという。台本通りの意見交換会。問題はその中身と実践。
◎
賠償を値切り、第三者機関の和解案も拒み、旧経営陣と一緒に事故の責任を否定してきた東電がいう「復興」とは?
◎
デブリ取り出しが難航し、核のごみ処分の展望もないまま原発回帰に走る政府が、東電と共有する「覚悟」とは?
8/22 火 朝刊
処理水放出24日にも 全漁連会長らと面会 一定の理解と首相ら判断 きょう正式決定
アルツハイマー新薬、承認へ レカネマブ 国内初、原因物質に作用
第13日(21日)の結果 第105回全国高校野球
折々のことば:2828 鷲田清一
「ずっといっしょにやってこれた最大の理由がわかった」(何なんですか)「お互いに尊敬し合ってないこと」
(天声人語)処理水の海洋放出
たっぷりのお湯で、そうめんの束をゆでる。ざるに受け、水で冷やして、ススッとすする。まさに水を食すが如(ごと)く、涼しげな味わいに舌鼓を打った。夏の季節に惜しみなく水を使う、この国の食文化は何とも贅沢(ぜいたく)である▼▼▼▼▼漁業にかかわる人たちは、放出への不安を口にしている。政府と東電は「関係者の理解」なしには行わないと言ってきた。話が違うではないか。それもこれも一緒くたにして、水に流されてはたまらない。
8/22 火 夕刊
のび太と恐竜、日中つなぐ 化石「ノビタイ」命名の学者、中高生らと来日
処理水24日にも放出、正式決定
北朝鮮、衛星ロケット発射を予告
SB傘下の英アーム、米上場申請
素粒子
「理解なしには」の約束を実質ほごにして処理水放出へ。「約束は破られてはいないが果たされてもいない」。政治の圧力に追い詰められた漁業者の苦渋の発言をどう聞く。
◎
「数十年にわたろうと全責任をもって対応する」。首相の約束もいずれはうやむやに?
◎
「アンダーコントロール」のうそから来月で10年。政治の言葉が信頼を失って久しく。
8/23 水 朝刊
タンク30基分、今年度放出 原発処理水、あす開始
爆破・殺害予告、30万件超 ファクス送信疑い 2人逮捕
ガソリン高、対策指示 電気・ガスも念頭 首相が与党に
きょう決勝 第105回全国高校野球
折々のことば:2829 鷲田清一
同病相憐(あわれ)むというか、そんな気持が動物を真に親しいものに…… するのである。 (まど・みちお)
(天声人語)シベリア抑留と香月泰男
半世紀前に亡くなった画家、香月泰男(かづきやすお)さんの代表作に「1945」がある。人間が地面に横たわっているように見える油絵だ。手は後ろに回し、顔の表情はよく分からない。体には何か無数の線が引かれている▼▼▼▼▼きょう8月23日は、78年前、スターリンが日本人捕虜を極東に移送するよう命じた日である。およそ57万人が寒さや飢えや重労働に苦しみ、5万人以上が死亡した。正確な数はいまも、分かっていない。
8/23 水 夕刊
「TORA SAN」仏で花と咲く パリ上映会盛況、「家族のつながり」に笑い泣き
バイデン氏、ASEAN欠席へ
ロシア、親ワグネルの軍幹部解任
山火事「温暖化で起きやすさ2倍」
素粒子
「お暑うございます」と声をかけられると「暑中はあついのが当たり前です」と答える。司馬遼太郎が描いた村田蔵六(大村益次郎)の姿だ。
◎
明治維新のときの兵法家も今年の夏には音を上げただろう。沸騰する地球を冷やすべく、どんな戦略を立て実践するか。この星の未来がかかる。
◎
きょう処暑。暑さ収まるころというが、予報は厳しく。
8/24 木 朝刊
次期戦闘機の輸出容認 条件満たせば殺傷能力ある武器も 政府が見解
慶応、107年ぶりV 第105回全国高校野球
親から離された4カ月 ロシアを好きと言わないと日用品もらえず ウクライナ侵攻1年半
折々のことば:2830 鷲田清一
毎日、「こういう音を出してみない?」と語りかけて、それに返してくれるのはとても嬉(うれ)しいです (堤剛)
(天声人語)30万件のファクス脅迫
一枚一枚、用紙がつまらぬように手でつかみ、トレーに入れてボタンを押す。ジー、ガガガガ。きちんと相手先まで届いたか。念のため、電話での確認もお忘れなく。そんな古き時代のファクス送信を知る身としては、何とも驚きの事件である▼▼▼▼▼逮捕された大学院生らはコンピューターの技術を学んでいた。その能力を別にいかし、なぜ、もっと楽しいことを見つけられなかったのだろう。残念でならない。
8/24 木 夕刊
プリゴジン氏、搭乗機墜落 モスクワ北西部、死亡確定的
処理水、放出開始 濃度、基準を下回る 東電
北朝鮮、衛星発射また失敗
ウクライナ侵攻1年半
再戦、連覇か奪還か 囲碁名人戦開幕
素粒子
墜落死亡の報にやはりと思いながら、「反乱」前の姿が頭に甦(よみがえ)る。配下のワグネル戦闘員の遺体を前に「彼らは誰かの父親であり息子なんだぞ」。
◎
死を悼むのでなく、敵をより多くの死に追いやるため、より多くの弾薬を求めての怒声。その倒錯、戦争の本質。
◎
国を問わず軍民を問わず、「誰か」のかけがえのない人の命が奪われ続けた18カ月。
8/25 金 朝刊
福島第一、処理水放出 国産全水産物、中国が禁輸 日本政府抗議、撤廃求める
辺野古、沖縄県敗訴確定へ 工事再開の可能性 軟弱地盤
プリゴジン氏、死亡か 「搭乗機」墜落、撃墜情報も
折々のことば:2831 鷲田清一
人間が作るものはすべて境目がある。それをガウディは悲しく思ったんじゃないかなと思うんですね。 (外尾悦郎)
(天声人語)ロシアのけんかいうたら
「わしらどこで道、間違えたんかのう」。昭和を代表する名作映画『仁義なき戦い』シリーズで、松方弘樹さん演じるやくざが自らの半生を振り返り、静かにつぶやく。そのきつい広島弁がなぜか、遠くロシアの方から聞こえてきたような気がした▼▼▼▼▼ロシアのウクライナ侵攻から1年半。モスクワの中枢ではいま、いったい何が起きているのだろう。「わしらの時代は終わったんじゃけぇ」。プーチン氏本人から、悔恨を込めた、そんな言葉が聞けるのはいつの日か。
8/25 金 夕刊
水産物業者、「中国リスク」に直面 処理水放出、日本産全面禁輸
プーチン氏、プリゴジン氏「哀悼」
ウクライナ、クリミア「上陸作戦」
トランプ氏、拘置所に出頭
素粒子
「想定外」の風評被害!?が早速に隣国から。「全責任をもって対応」という政府の約束の真価が早速に問われる。
◎
放出の日。42年前に反響を呼んだ「東京に原発を!」を再読する。矛盾を地方に押しつける構図、いっそう顕著に。
◎
地震国にトイレなきマンション。軟弱地盤に基地。おかしさは明白なのに、思考を止めて歩みを止めぬ異様な政治。
8/26 土 朝刊
トランプ劇場再演、現実味 逮捕を「魔女狩り」演出、共和最有力 米大統領選
(#withyou~きみとともに~)学校つらい君、何も悪くないよ ユーチューバー・葉一さん
バスケW杯、沖縄で開幕
折々のことば:2832 鷲田清一
他人に気に入ってもらおうとすれば、自分を促成栽培しなければなりません。
(ヴァレリー・アファナシエフ)
(天声人語)私はなぜ、生まれたのか
私はロサンゼルスで、間違ってできた子どもです」。茶色の巻き毛を大きく揺らしながら若い女性が叫ぶように言った。「いまの望みは、死ぬとき、私が生まれたのは間違いじゃなかったと思えることです」▼▼▼▼▼なぜ、この世に生まれたのか。悩み続けている若者がいる。将来は、動物たちを救う仕事をしたいと思っている。その夢はきっと、かなうに違いない。間違って生まれてきた人など、どこにもいない。
8/26 be 土 朝刊
(フロントランナー)100BLG株式会社代表取締役・前田隆行さん 認知症の人と社会をつなげる
8/26 土 夕刊
お台場彩った、虹の架け橋30年
北口、やり投げで「金」 五輪・世界選手権フィールド種目、女子初 世界陸上
素粒子
おやつだ、勝負飯だの騒ぎにあきれつつ、やっぱり気になる藤井聡太さん。王位を防衛して来週から八冠に挑戦。
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相手はプロ入り間もなくから練習対局を重ね、棋力を高め合ってきた永瀬拓矢王座。
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「プロには勝ち負けの道程にある『何か』を世間に見せる義務がある」と女流棋士の草分け蛸島彰子さんは書いた。「何か」への期待いや増して。
8/27 日 朝刊
100年前に静岡で撮影か、フィルム発見 関東大震災直後、津波被害の映像
公明代表が訪中延期 中国「適切な時期ではない」
秋本議員を任意聴取 受領資金の趣旨確認 東京地検
折々のことば:2833 鷲田清一
所有が所有する。 (ニーチェ)
(天声人語)「寄り添う」という欺瞞
沖縄・辺野古の埋め立てを、政府が2018年に始める少し前のことだ。朝日歌壇にこんな歌が載った。〈沖縄の民の意思を汲(く)まずして寄り添うというは如何(いか)なる策か〉南條憲二。悲しいかな、「沖縄」を「福島」に変えて、いま歌はそのまま成り立つ▼▼▼▼▼約束を果たさずにわびもしない。そんな首相に、被災地の漁業の未来について「全責任をもって対応する」と力まれても、信じられるはずがない
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