4/24 月 夕刊 ここから
チャットGPT、お仕事お助け イベント企画・営業にカンペ…
衆参5補選、首相「議席増やせた」
輸出手続き、韓国が日本再優遇
世界の軍事費300兆円、過去最高
素粒子
LGBT理解増進法案や同性婚について「当事者に寄り添い、議論や政策を進めることに尽力する」と訴えた自民の英利(えり)アルフィヤ氏が当選。
◎
ウイグル出身の両親をもつ34歳に議席を託した有権者に政権はどう応える。まさか「防衛力強化の公約しか承知していない」とは言いますまい。
◎
選挙に勝つための道具ではなく、多様性の尊重に本気で。
4/25 火 朝刊
外国人労働者「永住」、拡大へ 特定技能2号、11分野に 政府方針
邦人ら49人退避 スーダンから、自衛隊機など輸送
自民、4勝でも引き締め 立憲全敗、共闘に影 衆参5補選
折々のことば:2713 鷲田清一
「1か0」ではなく、0・1とか0・2がたくさんある街が僕は好きだ。
(香山哲)
(天声人語)牧野富太郎の書斎
植物学者の牧野富太郎は安月給だった。買いあさった膨大な蔵書のために大きな家をえいやと借りては、やっぱり家賃が払えなくなる。そこで新たな家を探しに行く。その繰り返しだったと、娘さんがふり返っている▼▼▼▼▼きのうは牧野の誕生日にちなんだ「植物学の日」であった。自らを「草木の精」と称した牧野は、山をなす書籍の一つひとつに挑み、登り詰めた。孤高の山の頂に咲く一輪の花を思う
4/25 火 夕刊
邦人退避、希望者58人完了 スーダンからジブチなどへ
4度目「停戦」、新たに72時間 米発表、順守は不透明 スーダン
JR宝塚線脱線18年、追悼慰霊式
豪州、国防戦略見直しへ報告書
素粒子
机上の計算重ね、国債を原資とする別予算を流用するなどして取り繕った防衛財源。規模ありきで身の丈超えたつけが将来世代にのしかかる。
◎
日中開戦当時、石橋湛山は膨れる軍事費を増税で賄えと説いた。財政上の制約が強く働いて戦争をかなり防げたはず、と後に語っている。だが訴え空しく、日本は破局へ。
◎
きょう、湛山逝って50年。
4/26 水 朝刊
スーダン、邦人ら58人退避 林外相「各国の協力に感謝」
停戦合意、新たに72時間 スーダン
チャットGPT、くぎ刺された首相 CEOとの電撃面会、舞台裏
バイデン氏、再選出馬表明 24年大統領選、高齢に懸念も
折々のことば:2714 鷲田清一
熱中した会話ほど、実は記憶に残らない。 (鶴見太郎)
(天声人語)スーダンからの退避
外国で飛行機が落ちる。「乗客に日本人はいませんでした」とニュースキャスターが〈嬉(うれ)しそうに〉繰り返す、と曲「JAM」で歌ったのはザ・イエロー・モンキーだった。〈僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう〉▼▼▼▼ウクライナでの戦争が続くなか、スーダンでも戦闘が始まり、命が奪われる。争いをやめられない人間という生き物の愚かさを嘆く歌声が、どこからか聞こえる。〈僕は何て言えばいいんだろう〉
4/26 水 夕刊
最後は笑顔で 「やりきったかな」解散告げた M―1準々決勝、3年連続進出のコンビ
月着陸船「月面衝突の可能性高い」
EU、国境炭素税の導入承認
素粒子
長く旅し、大きな傷を負った白兎(うさぎ)を介抱してくれる大黒さまは、月にいないものか。
◎
「HAKUTO―R」の着陸船からの通信が途絶。アイヌ民族には兎の名を呼ぶと波が立つとの伝承が。怖い海の白波でなく、未来につながる宇宙からの電波を待った未明。
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太陽の重力も利用し遠回りで月に向かった白兎の知恵。失敗もまた価値ある遠回り。
4/27 木 朝刊
2070年、1割は外国人に 進む少子化、総人口8700万人 厚労省推計
ゼレンスキー氏と電話協議 習氏、ウクライナ侵攻後初
スーダン人道危機、400万人が栄養失調 国連、即時停戦求める
万博入場券、8000円で調整 運営費膨らみ引き上げ
折々のことば:2715 鷲田清一
(天声人語)月着陸、ならず
「鷲(イーグル)は舞い降りた」。人類初の月着陸をなしとげると、アポロ11号のアームストロング船長は無線で告げた。イーグルは着陸船の名である。じつに静かな着地だった、と伝記『ファースト・マン』(ジェイムズ・ハンセン著)にある▼▼▼▼▼『宝島』の作家、スティーブンソンは「われわれの目的は成功ではなく、失敗にたゆまず進むことである」と言った。はるか遠くにゴールを見据えた言葉だろう。夢も、宇宙も果てしない。
4/27 木 夕刊
81歳の情熱、80日世界一周 18カ国・地域、1泊平均4500円、SNS駆使 米テキサス女性2人
岸田首相、メーデー出席へ
米韓首脳「核協議グループ」新設
コロナ5類引き下げ、正式決定
素粒子
女性躍進の統一選。市長に7人当選し、女性議員が半数以上占める議会も幾つか。東京23区では女性区長6人に。
◎
米連邦最高裁で2人目の女性判事になった故ギンズバーグ氏は言った。「判事に女性が何人いれば十分かと聞かれる。私の答えは9人全員です」
◎
全て男性だった長い歴史とそれを当然視した社会。「9人全員」に驚き、考え、うなずく。
4/28 金 朝刊
医療体制「達成不明」4割 コロナ5類移行、知事アンケート
来月8日から、正式決定 コロナ5類移行
フリーランス新法、成立へ 不利な取引から保護
小選挙区制「よい」53% 重複立候補「よくない」72% 朝日新聞社世論調査
色の波「となみチューリップフェア」 富山
折々のことば:2716 鷲田清一
いろんな人に会うごとに こころが動いて いろんなきもちがうまれてくる
(細川貂々〈てんてん〉)
(天声人語)天下の義人、茂左衛門
〈天下の義人 茂左衛門(もざえもん)〉。こう聞いてピンと来るのは、群馬県にゆかりのある方だろう。郷土の名所や偉人などをよんだ「上毛かるた」に、地元の人は幼い頃から親しむ。有名な札は〈つ つる舞う形の群馬県〉だろうか。次の〈て〉に茂左衛門は登場する▼▼▼▼▼「変わっちゃーいねえな(略)江戸時代のアレは非道(ひど)くて、今の世のコレは非道かーねえんかい」。作中で現代によみがえった茂左はこう語る。未来を描く時、知るべき物語(story)は歴史(history)の中に埋まっているのかもしれない。
4/28 金 夕刊
「ちょう」or「まち」、あなたの町は 西日本は「ちょう」優勢、境目は長野・山梨
関電の役員報酬補填「起訴至らず」
公立小中教員の残業、なお課題
昨年度求人倍率1.31倍、2年連続上昇
素粒子
「死の商人」という言葉とその意味を、子どもの頃に読んだ石ノ森章太郎の「サイボーグ009」で初めて知った。
◎
いまウクライナ情勢などに乗じ、殺傷能力のある武器の輸出に道を開こうとする動きが。戦後の理念と歩みの否定。
◎
殺され傷ついた人が日本を呪い、製造・販売した企業やそこで働く人を恨む。見たくない姿、招いてはならぬ未来。
4/29 土 朝刊
植田日銀、緩和検証へ 効果・副作用「多角的に」 政策は維持
「天下り規制趣旨に反する」 ポスト要求OB、現役から人事情報も 検証委報告
入管法改正案、衆院通過へ 「第三者機関が難民審査」削除
中学教諭の77%、上限達する残業 文科省調査
折々のことば:2717 鷲田清一
無数の凧(たこ)が風に舞って天の底をさぐり、数かぎりもないコマがクルクルと回転して地の底を確かめる。 (岩田慶治)
(天声人語)ラッコが見られなくなる日
あの年、珍獣ブームの立役者は3人、いや3種類いた。すたこら走るエリマキトカゲがCMに登場したのは1984年春。秋には、オーストラリアからコアラが初来日した。ぬいぐるみが飛ぶように売れた▼▼▼▼▼きょうからの大型連休で動物に会いに行く人も多かろう。一足先に訪れた関東近郊のある動物園では、大きな体でのし歩くアフリカゾウに子供たちが歓声をあげていた。そんな光景がなくなるのはさみしい。同時に、動物たちにも幸せであってほしい。よくばりだろうか。
4/30 日 朝刊
(ビッグテック 膨張する権力)対立あおり拡散、総裁選でも 河野氏に攻撃、中国発「ボット」か
「責任あるAI」合意へ 早急に具体策検討 G7デジタル相
(遮断の時代:1)襲撃再び、厳戒認める空気
スーダン退避、48人帰国 「富士山見えて涙が…」
折々のことば:2718 鷲田清一
(天声人語)春の夜空を見上げる
(ビッグテック 膨張する権力)対立あおり拡散、総裁選でも 河野氏に攻撃、中国発「ボット」か
「責任あるAI」合意へ 早急に具体策検討 G7デジタル相
(遮断の時代:1)襲撃再び、厳戒認める空気
スーダン退避、48人帰国 「富士山見えて涙が…」
折々のことば:2718 鷲田清一
公共行動が効果を上げるか否かは……民主主義を実践する強さや活力次第でもある (アマルティア・セン)
(天声人語)春の夜空を見上げる
キラキラと明るい星が多い冬と比べ、春の夜空には地味な印象がある。逆に星がまばらで遠くの銀河まで見えやすく、「宇宙の窓」と呼ばれるそうだ。プラネタリウムでも解説員が「春は宇宙をのぞくのに最適だ」と力説していた▼▼▼▼▼種まきの時期や海上で方角を知るすべではなくなっても、星空には眺める者を捉えて離さない魅力がある。点と点をつないでいるうち、日々の悩みがささいなものに思えてくる。
5/1 朝刊 月
「人体のツナミ」捨て駒の前線 捕虜のワグネル戦闘員、証言
生成AIのリスク、共有 閣僚宣言を採択 G7デジタル相
スーダン停戦支援、日本とともに エジプト大統領
折々のことば:2719 鷲田清一
道義の根本は人の悲しみがわかるということにある。 (岡潔)
(天声人語)SFの父が描いた未来図
火星人が地球を襲う『宇宙戦争』などの作品でSFの父と呼ばれる英作家H・G・ウェルズは1933年、壮大な未来小説を発表した。西暦2106年の時点から過去の1世紀半を振り返る『世界はこうなる』は、奇想天外な展開だが、いま読んでも興味深い▼▼▼▼ウェルズの小説では、世界の再建過程で人口が監視・抑制された。現実の社会では、あってはならないことだ。人口とは出生や死亡、国境を越えた移動以外にも、生身の人間の複雑な要因や感情が絡み合った結果の数なのだ。
5/1 月 夕刊
故郷を芽吹かせる 「前橋はダメじゃない」、起業家の挑戦10年
飯舘村の一部、避難指示を解除
パラグアイ大統領に親台湾派
イラン大統領、13年ぶりシリアへ
素粒子
袴田さんの裁判やり直しを受け、同じく不可解な話あまたの狭山事件を思う。60年前のきょう、女子生徒が誘拐され、後に遺体で見つかった。
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第3次再審請求から17年。証拠を出す出さぬ、証人調べをするしないで法曹三者の協議が延々続く。時間は無限?
◎
世の中の耐え難いものの一つにハムレットは裁判の遅れを挙げた。石川一雄さん84歳。
5/2 火 朝刊
復興拠点、戻った人1.2% 避難指示、福島6町村全て解除
減る酪農家 エサ代高騰・牛乳余り・子牛の価格低迷
米銀行破綻、今年3行目 リーマン以降最大 ファーストリパブリック
オスプレイ、佐賀で着工へ 地権者が売却可決 陸自駐屯地
折々のことば:2720 鷲田清一
その時々で「やりたいこと」を休ませてもいい。でも封印はしないでほしい。
(勝部祐子さん)
(天声人語)統一地方選で吹いた風
5年前の春、女性議員の少なさに危機感を抱いた大学教授らが初めて養成講座を開いた。当時、地方議会での女性比率は1割強。「ジェンダー平等な政治を」の声に、20~30代を中心に27人が集まった。ハラスメントや孤独な子育て、低賃金などでみな、生きづらさを感じていた▼▼▼▼▼養成講座や政治塾に通う女性の多くは「地盤、看板、かばん」がない。組織と知名度と資金がなくても、世襲でなくても、勝負できる選挙文化に変わる時期ではないか。
5/2 火 夕刊
くねくね標識、いとおしい 島根の大学生、全国旅して4089点撮影
陸自ヘリ引き揚げ開始
素粒子
国会議員として憲法に生存権を盛り込むなど足跡残した鈴木義男。最高裁長官の任命者を内閣から天皇に改め、首相と対等にして司法の独立を形で示すことにも腐心した。
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約30年後、長官を退いた人物が後輩の審理する大阪空港訴訟に介入した疑惑が今明らかに。先人の労を無にする愚。
◎
平和、人権、法の支配――。思いを巡らす明日5月3日。
5/3 水 朝刊
(憲法を考える:上)議論なき9条 敵基地攻撃、政府「決着」 歯止め、形骸化の危機
「変える方がよい」37% 9条、13年以降2番目の高さ 朝日新聞社世論調査
陸自ヘリ、機体引き揚げ レコーダー回収、なお4人不明
折々のことば:2721 鷲田清一
(天声人語)憲法24条に込めた願い
「日本には女性が男性と同じ権利をもつ土壌はない、この条項は日本には適さない」。1946年3月、GHQと行った憲法草案の協議で日本政府は「男女同権」に異議を唱えた――。約60年後のインタビューでこう振り返ったのは、故ベアテ・シロタ・ゴードンである▼▼▼▼当▼きょうは憲法記念日。家制度は消え、「以後」の76年で夫婦が平等になった、はずだ。だが、実態はどうか。家族の形が多様化するいま、ベアテが築いた「平等」の土台をどう生かすかが問われている。
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