飛躍の年へ、仕事始め コロナ禍4年目・続く値上げ・札幌五輪は…
東証、一時400円下げ 東証・大阪取引所、大発会
参院議員の資産公開、自民が最多
安保理入り、石兼国連大使が抱負
日米首脳会談、13日に開催へ
素粒子
東京大空襲で焼けた自宅跡を掘った13歳の少女が見つけたのは、業火で溶け落ちたガラスのうさぎの置物だった。
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不明の母と妹2人の死を覚悟した瞬間。45年にわたり読み継がれる高木敏子「ガラスのうさぎ」の胸迫る場面だ。
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その後も世界は多くの敏子を生んできた。破壊されたまち、遺品、墓標から聞こえる無言の声に耳を傾ける卯(う)年。
1/5 木 朝刊
「インフレ率超す賃上げ」要請 「異次元の少子化対策」表明 5月のG7「世界と連帯」 首相年頭会見
(灯 わたしのよりどころ)異郷にて 医療の道、IKIGAI
大発会、はねない株価
折々のことば:2606 鷲田清一
見えないことは存在しないことではない (「交通教本」から)
(天声人語)前ローマ教皇の孤独
「次は高齢の人がいい」。18年前、ローマ教皇を決める秘密選挙をバチカンで取材した。選挙前、投票権を持つ枢機卿たちに聞いて回ると、だれもが同じ条件をあげるのに驚いた。カリスマ的な前任者の長期政権で様々な弊害が生じ、早めの代替わりが強く望まれていた▼▼▼▼▼それまで終身制で務めるものとされた教皇職は、年齢の鎖から解放された。近代化に貢献したとの評価を、彼はどう受け止めるだろう。
1/5 木 夕刊
大雪で立ち往生、EVは大丈夫? 実験すると 車内温度低め、一晩なら十分対応
救済新法施行、寄付取り消し可能に
欧米製戦車、ウクライナへ初供与
データ保護巡り、米メタに制裁金
素粒子
きのう年頭会見を見つつ、首相が党総裁選に名乗りをあげた時の発言を思い起こす。
「政治が自分たちの声に応えてくれない。政治が信頼できない。こうした切実な声が満ちている」と厳しく、鋭く。
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選択肢を示す。民主主義を守る。透明性を高める。納得を得られる丁寧な説明――。そんな言葉も随所にあった。
約束はどこへ。今あふれる「切実な声」を、どう聞く。
1/6 金 朝刊
救済新法が施行 悪質勧誘、寄付取り消し可能に 旧統一教会問題
(灯 わたしのよりどころ)寄り合う リハビリの輪、大きな家族
ソニー・ホンダ、新EV公開 車内エンタメ強化 北米に出荷へ
折々のことば:2607 鷲田清一
社会が不平等になればなるほど不平等が見えづらくなる (朝比奈祐揮)
(天声人語)曽我兄弟と首相会見
「虎と見て石に田作掻鱠(たづくりかきなます)、矢立の酢牛蒡(すごぼう)煮こごり大根、一寸の鮒(ふな)に昆布の魂」。おせち料理を詠み込んだ言葉遊びも楽しい歌舞伎「矢の根」は、江戸時代の庶民が正月に好んで見たという。敵討ちで有名な曽我兄弟の弟・五郎が主人公で、荒事(あらごと)の所作が満載だ▼▼▼▼▼矢の根の人気は、足を踏みならして豪快に叫ぶ五郎に、庶民の鬱憤(うっぷん)が晴れたからだろう。ハテ奇特な男じゃなア――そう感心されるような言葉では語れないものか。
1/6 金 夕刊
謎解きゲーム、地域を舞台に ヒントは街中、巡って知る歴史や魅力
実質賃金3.8%減、8年半ぶり水準
プーチン氏「休戦」、ウクライナ反発
少子化対策、消費増税「当面ない」 官房長官
素粒子
高をくくっているうちに、特異な言動の主がまさかの地位を得て、分断を広げた末に起きた米連邦議会襲撃から2年。混迷は形を変えてさらに。
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この間、国内では差別発言を繰り返す議員を要職に充てる驚愕(きょうがく)人事が。更迭して一件落着、では済まぬ傷を残した。
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民主政治や人権、自由を脅かす動きに警戒を怠らず、早くから対処を。歴史は教える。
1/7 土 朝刊
プラごみ規制、条約へ 減産で隔たり 今年交渉本格化
(灯 わたしのよりどころ)隠れ家 なんもしない、頼り、頼られ
大谷ら、WBC出場 侍ジャパン、一部メンバー発表
折々のことば:2608 鷲田清一
社会が不平等になればなるほど不平等が見えづらくなる (朝比奈祐揮)
(天声人語)七草いまむかし
「虎と見て石に田作掻鱠(たづくりかきなます)、矢立の酢牛蒡(すごぼう)煮こごり大根、一寸の鮒(ふな)に昆布の魂」。おせち料理を詠み込んだ言葉遊びも楽しい歌舞伎「矢の根」は、江戸時代の庶民が正月に好んで見たという。敵討▼▼▼▼矢の根の人気は、足を踏みならして豪快に叫ぶ五郎に、庶民の鬱憤(うっぷん)が晴れたからだろう。ハテ奇特な男じゃなア――そう感心されるような言葉では語れないものか。
1/7 土 夕刊
伝説を生んだ、道ばたの「歩兵」 小2から通った将棋道場、席主が見つめた羽生善治の半世紀
(Photo Story)強さ信じて
素粒子
干支(えと)にちなんで、久しぶりに灰谷健次郎「兎(うさぎ)の眼(め)」を手にする。子どもたちと格闘する小学校の先生の熱い物語。
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現実離れの理想主義か。だが子の可能性を引き出す教育の力を改めて教えてくれる。
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いま現場は疲弊し、問題は山積。国を守ると言いつつ守るべき国の内実はやせ細る。16年前に逝った作家のメッセージに思いを致す年の初め。
1/8 日 朝刊
その他の1面掲載記事
(深流2 安倍氏銃撃から半年:上)銃撃30分後、教団名を供述 戸惑った警察、伏せて会見
山上容疑者、起訴へ 責任能力認める 奈良地検
(灯 わたしのよりどころ)AI 悩めるコーデ、AIお任せ
折々のことば:2609 鷲田清一
この歳になるとよくわかりますが、人間はたくさんの情熱を生きられません。
(遠藤周作)
(天声人語)お酒を飲まない生き方
はやりのカタカナ言葉は何やらごまかされているような気もしてどうも苦手だ。ただ、これにはハッとさせられた。ソバーキュリアス。直訳すれば、しらふの好奇心。あえてお酒を飲まないことで得られる気づきといった意味か▼▼▼▼▼きょうは正月事納め。年末年始、痛飲してしまった人もいれば、楽しく飲んだ方もおられよう。飲むか。飲まないか。人間らしい悩みのなかに新たな気づきを見つけたい。
1/9 月 朝刊
(ビッグテック 膨張する権力)「最初の砲撃」米ITが察知 侵攻、強まる国家との連携
(深流2 安倍氏銃撃から半年:中)「安倍派の問題」、首相は見誤った
20歳の門出、衣替え 成人の日を前に式典
折々のことば:2610 鷲田清一 しかし、自分を愛しているかどうかというのは、そんなに重要なことなんでしょうか。 (いがらしみきお)
(天声人語)6カ国転校生
キリーロバ・ナージャさんはロシアがまだソ連だった1980年代、レニングラードで生まれた。彼女の父親は数学者、母親は物理学者。両親の仕事の都合でロシア、日本、英国、フランス、米国、カナダの学校を転々とした▼▼▼▼▼なるほど。でも違いを示すのは簡単ではないですよね。「私も自信はない。自分の一番弱い、すぐに壊れてしまいそうなことをさらけ出す。それが個性を出すということだから」。自身の「普通」を悩み続けてきた人はやさしくそう言った。
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