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COP24 開幕 「パリ協定」実行するルール作れるか
地球温暖化対策を話し合う国連の会議「COP24」が、さきほどポーランドで開幕しました。猛暑や洪水、乾燥に伴う山火事など、先進国でも温暖化との関連が指摘される災害が相次ぐ中、対策の強化に向け、共通のルールを採択できるのか、各国の姿勢が問われることになります。
「COP24」は、世界の190を超える国と地域が参加して、日本時間の午後8時半すぎにポーランドのカトヴィツェで開幕しました。
今回の会議は、2020年以降の温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」を確実に実行に移すうえで必要なルールを決めることが目標で、温室効果ガスの削減に向けた各国の取り組みをどのように検証するのかや、先進国が途上国に対してどのような支援を行うのかなど、ルールの中身をめぐって交渉が行われます。
しかし、先進国と途上国の間の意見の隔たりは大きく、アメリカのトランプ政権が「パリ協定」からの脱退を表明していることや、南米最大の温室効果ガスの排出国・ブラジルで、温暖化対策に後ろ向きとされる新政権が誕生することの影響が懸念されています。
会場入りした日本の交渉団の代表を務める菅沼健一大使は、「実効性のあるルールが採択できるよう日本も一丸となって貢献したい」と抱負を述べました。
会議は、各国の首脳や閣僚も参加して今月14日まで開かれます。
「日本もルールの取りまとめに貢献したい」
そのうえで、「交渉を取り巻く環境は厳しいが、ルールを採択できるよう日本政府も各国に働きかけて取りまとめに貢献したい」と述べて、実効性のあるルール作りに向けて最善を尽くす考えを示しました。
最近、地球温暖化問題のセミナー等で「ジオ・エンジニアリング(Geo-Engineering:気候工学)」という言葉を良く聞くようになりました。これは、地球温暖化対策として、気候システムを人為的・工学的に大規模に操作しようというものです。直訳すれば、「地球工学」となるのでしょうが、その目的から「気候工学」と日本では使われています。
世界の温室効果ガス(GHG)の排出量削減がなかなか進まず、2050年に世界全体で半減、先進国は80%削減という目標の達成目処が全然立っていない現状から、藁をもすがる思いから、注目されてきたと思われます。
地球の気候を変動させるジオ・エンジニアリングは次の2つに分類されます。
- 1.GHGの大気中濃度を下げる(CO2採集技術)
地球温暖化の原因であり最も量が多いCO2を、工学的あるいは生物学的に大気中から採集し、CO2濃度を下げる技術
- 2. 太陽放射を下げる(太陽放射制御技術)
地球表面の平均気温は、太陽から地球に入ってくる入射エネルギーと、地球から出て行く放射エネルギーのバランスで安定しており、その太陽からの入射エネルギーを減少させ、温度上昇を抑える技術
このジオ・エンジニアリングの歴史は古く、そのルーツとしては、米ソの気候改変研究があります。1932年にソ連がレニングラードに人工降雨研究所を設立、1950年代から米ソの気候改変研究が活発化しています。日本でも、1950年頃から人工降雨実験が開始されており、現在も気象研究所が人工降雨・降雪技術の研究や実験を続けています。昨年の北京オリンピックでは、開会式に雨が降らないように、人工降雨ロケットを1,000発以上も打ち上げ、局地的に雨を降らせ雨雲を消し、開会式に晴れの天候を実現させています。
ここにきて、世界のCO2排出量の削減が進まない(2007年の世界のエネルギー起源のCO2の排出量は290億tで1990年比38%増)危機感からか、世界の関心が急速に高まり、2009年に英国のロイヤル・ソサエティ(英国王立協会)がこの技術の報告書を作成し、米英国が議会で公聴会も開催しています。
また、マイクロソフト社創設者のビル・ゲイツ氏は、私財450万ドルを出してジオ・エンジニアリング研究を支援し、特許も申請しています。この特許は、超大型ハリケーンがフロリダ半島に接近している時に、海上にたくさんの船を浮かべ、ポンプで海底の冷たい海水を汲み上げ、その冷海水で近郊海域の海の表面温度を下げ、ハリケーンの勢力を弱めようとするものです。
海の利用としては、海洋生態系の光合成を促進させるため鉄を海洋に散布し、CO2を吸収することも考えられています(CO2採集技術)。
一方、太陽放射制御技術として注目を浴びているのが、成層圏にエアロゾル(亜硫酸ガス)を注入し、太陽放射を分散・反射し、大気を冷却しようとするものです。その効果は、自然の火山噴火が実証しているとされています。1991年のフィリピンのピナツボ火山噴火では、たくさんのエアロゾルが成層圏に噴出し、平均0.5℃地表面気温が減少したといわれています。ジェット旅客機の燃料に硫黄を混ぜて航行中に成層圏に撒き散らすことが真剣に検討されているそうです。
ジオ・エンジニアリングは、何かSFっぽく、本当にその効果が実現できれば、地球温暖化解決のエースになるように見えますが、私は疑問視しています。
まず、最初の疑問は、地球の温度を下げるという効果の反面、副作用や悪影響が起こる可能性はないのかということです。急激な気候改変が、生態系に何らかの悪影響を与えることは十分考えられます。また、エアロゾルの場合、太陽光線の反射により、青空がなくなり、夕焼け空は真っ赤な血で染められたようになり、夜は、星が見えなくなるかもしれません。新惑星の発見もできないでしょう。また、大気中の生物や、酸性雨として落下してきて地表面の生物に悪影響を与える可能性は否定できません。細菌等も含めた生物から、私たち人間は多くのめぐみ(サービス)を受けています。生物への悪影響から、食べ物、医薬品、建材等の材料等のめぐみが絶たれたら、私たちは、安全で快適で持続可能な生活を送ることができなくなってしまいます。
次の疑問は、気候改変の制御がどこまで可能かということです。気温が低下する効果があっても、制御が十分行えず、下がりすぎて冷害を起こしたり、また、気候改変の範囲が制御できず、局地的であったり、止まらなくなってしまうリスクも考えられます。
さらに、これが一番の疑問であり心配事であるのですが、この技術に頼りきってしまって現在進めている地球温暖化施策や研究開発等の本来進めるべき対策が、停滞したり、中止になってしまうことです。安全性や効果の確認が十分とはいえない魔法のような技術に頼ることなく、持続可能な生活や社会実現のために、地道な省エネ対策の実施、省エネライフスタイルへの移行、そして、生態系に影響を与えない革新的な技術の開発をさらに促進していくべきだと思います。我が国の優れた省エネ技術を途上国に導入すれば、大きなCO2削減が可能です。正道を進むべきです。
今後も、省エネライフスタイル等の生活者が行うべき行動や温暖化対策等について、引き続きCELから情報発信していきたいと思っています。
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