地名のひみつ パート2 国松俊英・文 熊谷さとし・絵 P73
-そのまま-
「アフリカ」ということば、紀元前二世紀に、ローマ人がはじめてつかった。
ローマは、アフリカ大陸の北でさかえたカルタゴをほろぼし、その土地を「アフリカの属州」と名づけた。
カルタゴのちかくに住む、ベルベル人のことば「アフリ(洞穴に住む)」からきているといわれる。
・・・・・・・・・・・・・・
語源 [編集]
単語「アフリカ」の語源は、現在のチュニジアに当るカルタゴ近郊の北部アフリカに居住していたセム系部族を指す「Afri」(アフリ)と推測される。この言葉はフェニキア語の「afar」(「dust」の意)に結びつけられがちだが、1981年にはベルベル語の「洞窟に住む人々」を指す「ifri」が転じたものという仮説が提示された[8]。これら「afar」[8]「ifri」「Afri」は現在のアルジェリアおよびリビアに住むベルベル人のことである[9]。ローマ時代、カルタゴがアフリカ属州になると、 ラテン語で「アフリカ人の土地」を表す「Africa terra」[10](「-ca」は形容詞化接尾辞女性形)から「Africa」という語形が生じた。
他にも、古代から伝わる用語「アフリカ」の起源には、様々な仮説が提唱された。
- 1世紀のユダヤ人歴史家フラウィウス・ヨセフスは、旧約聖書25章4に登場するアブラハムの孫エフェル(Epher)に因み、彼の子孫がリビアを征服した故事に端を発すると主張した。
- イシドールスは『語源(XIV.5.2)』にて、ラテン語の「aprica (sunny)」に因むと述べた。
- 歴史家レオ・アフリカヌス(1488年 - 1554年)は、ギリシア語の「phrike (φρίκη)」(「寒い」または「怖い」の意)に否定を意味する接頭辞 a-(α-)が上接し、寒さや恐れが無いところを意味する「aphrike (Αφρική)」となったと主張した。
- ジェラルド・マッセイen:Gerald Masseyは1881年に、エジプト語の「af-rui-ka」が語源だとの仮説を発表した。それによると、「af-rui-ka」は「カーの始まりに回帰する」を意味する。この「カー」は「すべての人々」と、カーの始まりという用法で「子宮・生誕地」両方の語源である。エジプト人にとってアフリカとはまさに「誕生したところ」を意味する[11]。
- Michèle Fruytは1976年発表の『Revue de Philologie』(50章、pp.221-238)で、ウンブリア語に起源を持つラテン語の「africus (south wind、南風)」との関係を示唆し、元々の意味は「湿気を含んだ風」だと述べた。
アイルランド語の女性名 Aifric は Africa と英語化されるが、地名とは関係が無い。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。