韓国の李明博大統領は17日午後、大阪空港着の専用機で来日した。この後、大統領は大阪市内で開かれた在日本大韓民国民団(民団)の会合に出席し、旧日本軍の従軍慰安婦問題について「この問題を解決しなければ、日本は永遠に両国間の懸案を解決できない負担を持つことになるだろう」と述べ、解決に向けて日本側の努力が必要との考えを強調した。野田佳彦首相と大統領は18日に京都市の京都迎賓館で会談する。
韓国大統領府によると、大統領は民団の会合で「韓国は今、慰安婦問題で国民が心を痛めている。(元慰安婦が)生きている間に解決することが両国の未来への助けとなる」と語った。さらに、日本側が「慰安婦問題は解決済み」との立場を取っていることを念頭に、「この問題はいくらでも解決できる問題だと考えている」と述べた。
今回の訪日は首脳が互いに行き来する「シャトル外交」の一環で、大統領の来日は国際会議などを除けば2009年6月以来となる。両首脳は17日夜、京都迎賓館で短時間の懇談を行い、夕食を共にした。
18日の首脳会談について、韓国外交通商省は慰安婦問題も議題になるとの見通しを示している。大統領が元慰安婦の賠償請求権に言及した場合、首相は「解決済み」との立場を伝え、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像の撤去も求めるとみられる。
首相はまた、日本統治時代の朝鮮半島から日本に連れて来られた民間徴用者の遺骨を年明けに返還する方針を表明。04年以来中断している日韓経済連携協定(EPA)の早期交渉再開を呼び掛ける。北朝鮮拉致問題の解決に向け、韓国側の協力も要請する考えだ。(2011/12/17-19:23)
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